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ニカブを着用したムスリム女性の入店を拒否 パブのオーナーに賛否の嵐(独)

2016年09月23日 10:02  Techinsight Japan

Techinsight Japan

ドイツのパブがニカブ着用の女性へのサービスを拒否(出典:http://metro.co.uk)
イスラム教徒の女性が身に着けるブルカ(顔から全身を覆う服装)やニカブ(目以外の顔や全身を覆う服装)は、宗教上の理由があっても世間的には反社会的だという声が絶えない。フランスでは、この両方のベールの着用を公共の場では禁止するという法案が出されて久しい。このほどドイツのビーレフェルトにあるパブのオーナーが、ニカブを着用して店内に入って来たイスラム教徒の女性に、ニカブを脱ぐように伝えたところ拒否されたため、店から出て行くように指示したというニュースが英紙『Metro』で報じられた。

今月9日、ドイツ・ビーレフェルトで「光の祭典」のオープニングが催され、同地に店を構えるシークラグ(Seekrug)というパブも多くの人で賑わっていたという。そんな中、目以外をベールで覆った女性にパブのオーナーであるクリスチャン・シュルツさんが入店を拒否したことについて、ネット上で「差別だ」という批判が相次いだ。

しかし地元紙『ヴェストファーレン=ブラット』によると、オーナーは「多くの人が不安を抱えないためにも、女性にニカブの着用を止めてもらうように頼んだだけであり、自分は差別をしたのではない」と主張している。

このムスリム女性は、オーナーに「生地アレルギーなのね。私は(ニカブを)外さないわ。これは私のイスラム教への忠誠の意味でもあるから」と伝えたという。一方でオーナーは、店から出て行くように告げたのは「女性が侮辱的な返答をしたからだ」と話している。

過去には、ナチス派の衣装を着てパブに来店した客に店から出て行くように言ったこともあるというこのオーナーに対しては、当初はFacebookで「差別的だ」という批判が殺到したが、現在はその姿勢を支持するメッセージが多く寄せられているという。

出典:http://metro.co.uk
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)