ホンダのF1総責任者、長谷川祐介によると、ホンダはマレーシアで今季最後のエンジンアップデートを行う予定だという。これはマクラーレンが、セパンでグリッドペナルティを受けることを意味する。
ホンダは開発トークンを7つ使って、ベルギーGPに内燃エンジン(ICE)とターボコンプレッサーを中心とするアップデートを投入した。その段階で、残りのトークンは3つとなっていた。
ジェンソン・バトンとフェルナンド・アロンソは、いずれも今季分として使える各5基のエンジンコンポーネントをすでに使っているか、あるいは超過している。したがって、さらにアップデートを導入した場合、また新しいユニットを使うことになり、グリッドペナルティを受けねばならない。ホンダとしては、マレーシアの次に控える母国レースの日本GPで、そのペナルティを科されるのは避けたいと考えているようだ。
「私たちはスパで新しいエンジンを投入した。その時点で残りは9レースだったので、いずれにしても、もう1基はエンジンが必要になる」と、長谷川総責任者は英AUTOSPORTに語っている。
「9レースを2つに分ける(その後半で新エンジンを使う)とすれば、タイミングはマレーシア、日本、あるいはアメリカのどこかだ。私たちとしては、日本でペナルティを受けるのは避けたい。そう考えると、最も良いタイミングはマレーシアになる」
「この件については、まだチームと話し合っているところだ。ただ、おそらくファンも、日本でペナルティを受けるという選択は許してくれないと思う。(もしそうしたら)私は鈴鹿サーキットまで無事にはたどり着けないだろう(笑)」
アロンソとバトンのエンジンを同時にアップデートするのかとの質問に対し、長谷川総責任者は「それもこれから話し合うべき点のひとつだ」と答えるにとどめた。
「レースの戦術やコンストラクターズポイントの観点から言えば、2台ともグリッド後方からのスタートにはしたくない。その意味では、2台で戦術を分けた方がいいのかもしれない」
また、パワーユニットのどのシステムがアップデートされるのかという問いに、彼は内燃エンジンが開発の焦点であることに変わりはないとしながらも、まだ最終的には決まっていないと述べた。
「違う領域をアップデートする可能性もある。内燃エンジンに手を加えた場合は、セッティングにかなり時間がかかるし、私たちとしては、もう今年の開発にあまり多くのリソースを使いたくないからだ」
内燃エンジン以外でアップデートされる可能性がある部分として、長谷川総責任者は「軽量化、シリンダーブロックの強化、あるいはパワーアップにつながるその他の領域」をあげている。
シンガポールGPまでに使用されたエンジントークン
フェラーリ:32(残り0)
ホンダ:29(残り3)
メルセデス:26(残り6)
ルノー:14(残り18)