神奈川県横浜市では毎年「市民意識調査」を実施。2016年度も8月に調査結果が発表された。調査項目は毎年変わり、今年度は「生活価値観」や「地域におけるつながり」などが特集されている。
その中でもネットで特に注目されているのは、「今の世の中は努力すれば報われる社会だ」という項目。「報われると思う」の回答はわずか15.2%とかなり少ない残念な結果となっている。
1988年のバブル期に比べ「努力が報われる」の回答率は29ポイント低下
調査対象は横浜市在住者(外国人含む)で、無作為抽出によって回答を集めた。今年度特集の「生活価値観」の項目では、「夫も家事や育児を分担すべきだ」や「インターネットやスマートフォンは、生活に必要不可欠である」など、市民の生活に関する質問が並んでいる。
このうち、「今の世の中は努力すれば報われる社会だ」という質問に対し、「思わない」が43.4%(「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」の合計)だったのに対し、「思う」と回答した人はわずか15.2%(「そう思う」「どちらかといえばそう思う」の合計)にとどまっている。
過去の数値と比較してみる。バブル景気真っ只中の1988年度実施の調査では、44.2%と半数近い人が「努力は報われる」と肯定的な見方をしていた。それと比較すると今年度は29ポイントと大幅に低下している。
「努力は報われるとか言ってるのはAKBとかウソツキばかり」
これを毎日新聞が9月17日の記事で報道したことを受け、ネットでは様々な意見が飛び交った。
「頑張っても報われない。その対価がサラリーマンの給料だっていわれた。ずっとずっとしんどい就職氷河期世代、40歳。」
「経済が萎縮していくマイナス金利社会だから上級国民以外はじわじわ皆死んでいく」
「ほんとふざけた社会ですわ。こんな世の中で頑張ろうとする奴はマゾとしかいえないw」
「こんなの当たり前だろ。努力は報われるとか言ってるのはAKBとかウソツキばかり」
88年のバブル期は超売り手市場であり、大学を出ていれば就職しやすい時代だった。日本全体の景気もよかったので、普通に会社で正社員として働いていれば給与も上がりやすかった。生活するのは遥かに大変になっている。
一方で、
「日本の社畜の努力なんてのは自分でどれだけ頑張ったかじゃなくて得られた結果の過程を他人に認められて初めて努力なんだよ自分で努力とか言ってる奴は結果出さなきゃもれなくゴミ」
という厳しい声も。確かに、努力をしただけで結果が出なければ評価はされず、給料も上がらない。頭を使った上で要領よく努力するべき、ということだろうか。
また、「努力しても必ず報われるわけじゃないけど、努力しなきゃ報われることもないし悲惨なだけ」など、諦めてしまうのではなく、前向きに努力はすべき、という投稿もあった。
あわせてよみたい:【悲報】日本の労働生産性低すぎ