ニコ・ロズベルグは、去年のシンガポールGPでレッドブルやフェラーリに完敗したことで、今年つかんだ勝利による満足感が格別のものになったと語っている。
メルセデスは今年、パフォーマンスに関する問題が解決されたかどうか、不確かなままシンガポールへと向かった。去年この地で起きた問題により、フェラーリとレッドブルに優勝争いを許してしまったからだ。
FP1でバリアにぶつけたことを除けば、ロズベルグはチーム代表のトト・ウォルフをして「これまでで最高のドライビングだった」と言わせしめるような完璧な週末を送った。
3連勝を果たしたことにより、チームメイトのルイス・ハミルトンからチャンピオンシップ首位の座を取り戻したロズベルグは「今この瞬間を楽しんでいる」と語った。
「このチームにいると、どこへ行こうと毎レース、勝利を収められる可能性があるというのは素晴らしいよね」
「特に今週はとても印象的だった。去年僕たちはここでレッドブルとフェラーリにこてんぱんにされたんだから」
「納得するのは容易ではなかったけど、なんとか理由を解明したんだ。事態は好転し、今年のレースでは去年とは違った結果を収めることができたよ」
「レッドブルやフェラーリが得意とするトラックで彼らを打ち負かした。チームのみんなにとって本当に充実したものになったね」
ただ、この勝利に問題がなかったわけではない。ウォルフが“ぎりぎりのブレーキ”と呼んだレース中のブレーキの問題に、ロズベルグとハミルトンは対処する必要があったからだ。
ロズベルグは結局、レッドブルのダニエル・リカルドの猛追を0.488秒差で交わしてトップチェッカーを受けた。
「レース終盤に追い上げられたときは難しかったね。序盤は全てが制御下にあったんだ。だからちょっとうまくやるくらいでよかったんだよ」
「ブレーキをこんな風に管理しなくちゃいけなくて、パフォーマンスが犠牲になったんだ。難しかったよ」
「でもこのトラックはマシンを限界まで攻めなきゃいけないから、こうなることは分かっていたんだ」
「最後のバトルがあったから、この勝利はより特別なものになったよ。最後の数周はマシンから限界を引き出して本当にうまく走る必要があったんだ。あと2周というところでリカルドが僕を捉えそうになっていたからね」
「だからできる限りのベストラップを走る必要があった」