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レースはやっぱり参加するもの!? “Enjoy”が具現化されたK-TAI参戦記

2016年09月21日 20:01  AUTOSPORT web

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昨年までの2クラスから、今年は「エンジョイクラス」の1クラスだけに。エントリーは125台に及んだ。
去る8月28日(日)、ツインリンクもてぎにてK-TAIが開催された。今年で16回目の開催となったイベントなので、モータースポーツファンであれば一度ぐらいはその名前を聞いたことがあるかもしれないが、簡単に言ってしまうと、もてぎのフルコースを使ってレーシングカートで耐久レースを楽しみましょう! というもの。レースなので各チーム究極の目標は優勝であるものの、安全性以外に関するレギュレーションは比較的ユルく定められているので、エンジョイ派が多数参加しているのが大きな特徴だ。

 そのK-TAIに、選手として初参加してきた。いくらお手軽であるとはいえ、一人でチームを立ち上げ各種手配をして挑戦するのはさすがにハードルが高く、今回はプレス関係者が集った「クラブレーシング」さんに声がけいただいたことで参戦が実現した。

 先ほど「エンジョイ派が多数参加」と記したが、その形態は様々で、125台のエントリーリストを眺めるだけで「仕事仲間」「学校の先生」「趣味で繋がった友達」「大学&企業の自動車部」「マスコミ関係者」なのだろうなと推測できるのが面白い。一方で、優勝を狙うのはレーシングカートのショップやコースの仲間たちで作ったチームが大半で、そうしたチームは3人か4人の少数精鋭で7時間の耐久を走り切ってしまう。

 レーシングドライバーを目指すであろう、マリオカートのように小さく軽く、ものすごく速い小・中学生の姿も数多く見受けられた。なお、9名でエントリーしてきたチームもあり(最大10名までOK)、こちらは耐久レースの別の楽しみ方を知っているメンバーが主体。レディース賞、グッドヘルパー賞、グッドファッション賞などなど、K-TAIにはいくつものバラエティに富んだ賞典が用意されており、表彰式にお呼ばれされるチャンスもけっして少なくはない。

 初参加の印象としては、これならばベテランも初心者も満足できるな! というもの。前述のとおりカートに乗り慣れたドライバーは多々いたが、こちらが明らかに変な動きをしなければ接触の恐れはまずない。一度だけ最終コーナーの縁石に乗り上げスピンしてしまったが、その際も真後ろにいたカーター集団がものの見事に避けて、何事もなかったかのように過ぎ去っていった。

 また、黄旗が出ているシーンなどでは乗り慣れた人たちが手でアクションを起こし後続車に注意喚起を行うなど、初心者だらけの走行会で走るよりも安全な気がしたのは、コースの広さだけが理由ではないはずだ。ベテラン目線では語れないが、初心者たちをかき分けかき分けのポジション争いは、GT500ドライバーのような感覚で楽しめるのだろうなと勝手な推測ができたし、実際に聞いてみたらそのとおりだった。

 もうひとつ、K-TAIで素晴らしいなと思えたのは、微力ながらもレースの裏側のお手伝いができること。各チーム1名ずつ車両回収のサポートをするのだが、オフィシャルの皆さんのやりとりやレッカー車での移動方法などについて知見を広めることができた。

 ちなみにレースはくじ引き予選の101番手から、65位で完走。賞典は得られなかったが、今回このような貴重な機会をくださったクラブレーシングにかかわるすべての皆さん、主催者&サーキットの皆さん、オフィシャルの皆さん、本当にありがとうございました!