ブランパンGT耐久シリーズは17日~18日、ドイツ・ニュルブルクリンクで最終戦が行われ、GRTグラッサー・レーシングのミルコ・ボルトロッティ/ロルフ・イニエチェン/クリスチャン・エンゲルハート組16号車ランボルギーニ・ウラカンGT3が優勝。30位に入ったガレージ59のコム・レドガー/ボブ・ベル/シェーン・バン・ギスバーゲン組58号車マクラーレン650S GT3が1点差を守りきって、シリーズチャンピオンを獲得した。
決勝レースを5番手からスタートした16号車ウラカンは、スタートを担当したボルトロッティが首位までポジションを上げると、最終スティントを担当したエンゲルハートにドライバー交代するまでに、2番手以下に約5秒のギャップを築くことに成功する。
しかし、エンゲルハートの走行中に後方を走っていたアテンプト・レーシングのランボルギーニ・ウラカンGT3がクラッシュ。これによりバリアの修復が必要となりセーフティカーが導入され、ギャップがリセットされてしまう。
レースは残り31分で再開。トップのエンゲルハートは2番手につけるベルジャン・アウディクラブ・チームWRTの1号車アウディR8 LMSに猛追を受け、終盤にはテール・トゥー・ノーズの状態に持ち込まれたものの、0.351秒差でトップを守りきりチェッカー。チームに今季初優勝をもたらした。
「本当に厳しい戦いだったけれど、スタートで充分なマージンを築いてくれたミルコ(・ボルトロッティ)には感謝しているよ」とエンゲルハート。
「(1号車とは)タフなバトルになったけれど、楽しみながらレースができた。最高の結果を持ち帰ることができて、ハッピーだよ」
2位には1号車アウディが続き、3位はニッサンGTアカデミーチームRJNのルーカス・オルドネス/アレックス・バンコム/高星明誠組23号車ニッサンGT-RニスモGT3が獲得した。
23号車GT-Rは11番手から決勝レースをスタート。第1スティントを担当したオルドネスは、スタート直後の1コーナーで8番手に浮上すると、数周で4番手まで浮上する。
素早いピットワークの恩恵も受け、第2スティントの高星は3番手でコースへ復帰。ポジションを守ったまま、バンコムへステアリングを引き継ぐ。そのバンコムは上述のセーフティカーラン終了後に上位2台を追い上げ、7秒あった差を2秒以下に縮めたが、ここでチェッカーとなった。
シリーズタイトルを争う58号車マクラーレンは、予選アタック中に赤旗が出される不運があり21番手から決勝をスタートする。
その決勝でも接触によるドライブスルーペナルティやリヤタイヤのパンクなどが重なり、ポイント圏外の30位でフィニッシュ。タイトルの行方はHTPモータースポーツの84号車メルセデス AMG GT3の順位に委ねられた。
その84号車メルセデスは3位以上でタイトルを獲得できたものの、23号車GT-Rから約14秒遅れの4位でチェッカー。わずか1ポイント差で58号車マクラーレンがドライバーズタイトルを手にすることとなった。また、チームタイトルはガレージ59とHTPモータースポーツが71点で同点となったが、上位獲得回数の差でガレージ59が王座を獲得している。
ブランパンGTは10月1日~2日にスペイン・バルセロナでスプリントシリーズの最終戦が行われる。