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F1シンガポールGP予選トップ10ドライバーコメント

2016年09月18日 18:01  AUTOSPORT web

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ニコ・ロズベルグ(メルセデス)
2016年F1第15戦シンガポールGP、予選トップ10に入ったドライバーたちが予選日を振り返った。

■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ニコ・ロズベルグ 予選=1位
 僕にとって最高の予選だった。今回は200戦目のグランプリだけになおさらだよ。このラップはキャリアの中でトップ3に入る出来だと思う。

 マシンと一体だと感じた。なかなかあることじゃないよ。激しくプッシュすることができた。その最初のラップタイムを、2回目のランでも超えることはできなかった。 

 過去のレースを見ると、シンガポールではポールが重要であることは分かっている。だから明日はこれ以上ないほどいいポジションからスタートできるということだ。 

 レッドブルのダニエル(・リカルド)から大きなプレッシャーをかけられるだろう。彼はスーパーソフトタイヤでスタートするしね。厳しい戦いになると思うけど、僕らは正しい戦略を選んだと確信している。

 僕らチームの優秀さを、皆が誇りに思っていい。去年は予選で全く振るわなかったけれど、そこからたくさんのことを学んだ。去年より改善できたことにとても満足している。 

■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 予選=2位
 フロントロウを確保できてうれしい。うまく準備を整え、クリーンなラップを走れた。でもニコ(・ロズベルグ)とのギャップは大きかったね。こんなに大差をつけられないことを願っていたんだけどな。

 完璧なラップを走ったとしても、ニコのタイムには届かなかったと思う。つまり僕はやるべきことをしたということだ。最終セクターはよかったしね。タイヤのコンディションをうまく保って走った。それが重要だったんだ。今までそこがうまくいかなかったから、予選で解決できたことに満足だ。

 僕らはレースをスーパーソフトタイヤでスタートする。トップ10の中では僕らだけだから、うまくいくといいね。モナコで同じことをしたけれど、日曜に雨が降ってしまって、効果を確かめることができなかった。思いどおりのスタートを決めることができれば、状況をコントロールして走れるだろう。ただ、ここのレースは予想がつかないからね。インシデントが起きたりセーフティカーが出動するのが普通だから、単純なレースにはならないだろう。でもいい感触を持っているし、チャレンジする準備はできている。わくわくするよ。

(スタートタイヤをスーパーソフトにしたことについて語り)他のチームも同じことをすると思っていた。だから僕らだけだったことに驚いたよ。

 最初から決めていたことだ。モナコと同じだよ。モナコはウエットスタートになったけれど、明日はドライになると思う。だから、うまくいくかどうか、今度こそ確かめられるだろう。 

(ポールには届かなかったけれど)十分喜んでいる。フロントロウにつくことが目標だったんだ。メルセデスに勝つことは簡単ではないと分かっていた。少なくとも1台に勝てたんだからうれしいよ。 

 明日は優勝したいな。フロントロウを確保したからチャンスはある。トラブルを避けて、勝利を目指したい。

■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 予選=3位
 今のところ、今週末はうまくいっていない。いいラップをあまり走れていないんだ。何か特定の理由があるわけじゃない。ただ、うまくまとめることができずにいる。

 問題はターン7だと指摘する人もいるけど、他のコーナーと比べて特別難しいわけじゃない。ブレーキがかなりヘビーで、相当バンピーではあるけどね。プラクティスでサスペンションに問題があって、うまく機能せず、それがブレーキングに影響した。でもそれについては直したし、予選ではブレーキングに関しては問題なかった。

 ニコ(・ロズベルグ)は今日すごい仕事をして、マシンのポテンシャルをきっちりと示した。

 ロングランに関してはよく分析していない。昨日はほとんどできていないから。でもニコがやっているし、僕らのセットアップが少し違うとはいえ、自分が悪い状況にいるとは思わない。実際どうなのかは明日分かるよ。

 今年は大部分のレースで劣勢の状態で戦ってきた。だから特に珍しい状況ではない。ここから自分ができることをする。ここはオーバーテイクが難しいけれど、戦略で正しい判断をしたと思うしね。レッドブルはスーパーソフトでスタートして、僕らより長く走るだろうが、ニコはポールからレースをコントロールしていくから、追い抜くのは簡単ではないと思う。どうなるかは明日になれば分かるよ。

(チームメイトから0.7秒も遅れたことに関し)正直言って、説明できないんだ。今のところ自分でも理由が分からないから。いくつかの要因が重なって問題につながっているのかもしれない。でも分からない。

 このポジションを維持することはできるだろうし、ダニエル(・リカルド)を抜くことも可能だろう。ピットストップを使ったり、セーフティカーを利用すればね。ここでポジションを上げるにはそれしか方法がない。スタートで前に出ることを目指すけど、それができなければ、ぴったり後ろについていくしかない。でも彼らのタイヤの方が長持ちするし、ダウンフォースも大きいから、かなり手強いね。

■レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 予選=4位
 素晴らしい予選とはいえないね。このポジションにがっかりしている。今週末はプラクティスの間はずっとマシンの感触がよくて、快適に走れていた。なのに予選ではうまくいかなかったんだ。予選の間ずっと、フロントタイヤをうまくウォームアップできずに苦労した。バランスもあまりよくなくて、フロントホイールがロックして、1周をうまくまとめることができなかった。残念だ。 

 でもレースペースはいいし、メルセデスとは戦略が違ってスーパーソフトタイヤでスタートする。だから展開を見ていくよ。4番手から順位を上げられるといいね。 

(予選での苦戦について語り)セクター1でフロントタイヤをうまく機能させることができなかった。それが元になって雪だるま式に問題が大きくなった。セクター1でリヤタイヤを傷めてしまい、セクター2とセクター3でも力を出し切れなくなるんだ。

 ここでは快適に走れる状態だとラップタイムを大きく縮めることができる。でも快適に走れていないと、マシンと格闘し、リスクを冒せなくなる。今日は僕がクルマに操られているような状態だった。自分が望んでいたような感触を持てなかった。

■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 予選=5位
 今日はマシンからほぼ最大限の力を引き出したと思う。この順位には少しがっかりだけど、ここは難しいサーキットだ。予選5番手は理想的な順位とはいえないが、それでもQ3最初のラップにはすごく満足している。マシンのハンドリングもよかった。 

 最後の走行で、タイムを改善するには、少しだけ限界を超えるぐらいプッシュする必要があることは分かっていた。だけどそれがうまくいかなかった。いくつかミスをして、ターン1でワイドになって、態勢を崩した。

 マシンには何の問題もない。全体的にグリップが足りないだけなのだが、シンガポールではそれが大きな影響をおよぼす。

 明日はまずいいスタートを決めなければならない。チームごとにタイヤの使い方は違ってくるだろう。長いレースの中で、たくさんのことが起こるから、いいタイミングを選んで、順位を上げていきたい。  

■スクーデリア・トロロッソ
カルロス・サインツJr. 予選=6位
 すごくいい一日だったよ! 今日の予選には満足していいと思う。苦しいレースがしばらく続いた後で、僕ら本来の位置に戻り、トップ6を争うことができた。フォース・インディアをコンマ5秒くらい引き離したというのは誇りに思える結果だよ。

 でも、見た目ほど楽ではなかったんだ。Q2ではFIAの計量に呼ばれて止まらなければならず、その後、エンジンがかからず、Q2の2回目のランを走れず……。そんな感じで、リズムに乗るのがかなり大変だった。でも最終的にはQ3に進み、ウルトラソフトで2周続けて走り、大事なタイミングでいいラップタイムを出すことができた。

 この結果はチームにとって大きな後押しになる。僕らにはいいレースができるだけのペースがあるはずだから、自信を持っていいよ!

 僕のキャリアの中で予選セッションに関してはベストといってもいい出来だった。今日は笑顔で眠りにつくことができる。

■スクーデリア・トロロッソ
ダニール・クビアト 予選=7位
 今日はとても好調だった。最後のラップにはとてもいい感触を持てた。Q3に新品ウルトラソフトタイヤが1セットしか残っていなかったけれど、堅実なパフォーマンスを発揮できた。7位は満足できる結果だよ。

 最後のラップでマシンが一番いい状態というのはいいものだね。いるべき位置に戻って来たことを確認できて心強い。ここでは僕らは戦える。明日もいいレースができるよう、祈っているよ。

 長いレースの中で何が起こるか分からない。我慢強く努力し続け、訪れるチャンスを逃さないようにしなければ。いい状態だから気分もいい。あとは、今日の結果を最大限に活用すればいいんだ。

■サハラ・フォース・インディアF1チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 予選=8位
 8位では完全に満足とはいかない。マシンにはもっと速さがあったはずだ。あと0.3か0.4秒は縮める余地があったかもしれない。でもかなり混乱したセッションで、最大限に速さを引き出すことができなかった。

 最初からQ3を現実的なターゲットととらえてきたけれど、トロロッソなど、何チームか強力なライバルがいた。

 Q1ではソフトウェアの問題が起き、Q2ではイエローフラッグが振られて2周めを走り切ることができなかった。そんななかで自分のリズムを見つけることに苦労したんだ。

 さまざまな状況を考え合わせると、8位というのはまずまずの結果だ。決勝に向けていい状態だしね。昨日走ったロングランのパフォーマンスはなかなかよかったし、決勝前に課題はこなした。

■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
フェルナンド・アロンソ 予選=9位

 とりあえず満足している。Q3に進出することが最初の目標だったからね。次の目標は決勝で強さを発揮することだ。

 それでも今日はあまりペースがよくなかった。少し苦しんでおり、今週末は簡単に速さを引き出せる状態にはない。

 でも明日、改善できることを期待している。レース戦略が重要になる。いいスタートを切って、1コーナーに向かってアタックし、1周目を終えるころにいいポジションに立つことができれば、状況が好転するかもしれない。そうなるといいね。

 決勝ではダメージを最小限に抑えることが重要になるだろう。何ができるか見ていくよ。


 だいたい思っていたような位置だけど、トロロッソがここで速いことだけが驚きだ。彼らのマシンは市街地コースに合っている。でもシンガポールより後のグランプリでは、常に彼らの前に立つことができるはずだ。 

 今季残りレースではチームとして速さで4番目の位置に立つことを目指している。明日はトロロッソの前でフィニッシュできるといいね。

(Formula1.comのインタビューで、予選で目標としていた順位を聞かれ)7番手だった。つまり目標には惜しくも届かなかったということだ。そうはいっても、Q3に進むことが重要で、それは達成できた。 

 この市街地コースは僕らのマシンとの相性が完璧とはいえないのだと思う。この後に訪れるサーキットの中には、レイアウトが全く違って、僕らのマシンにかなり合うところがあると思うけれど。

(レースペースの方が期待できるかと聞かれ)そう思う。いい戦略を使えば、今日の予選結果より上に行ける可能性がある。ここは難しいサーキットで、セーフティカーが出る方が普通だから、賢く行動し、チャンスが訪れたときにそれを生かせる場所にいる必要がある。

■サハラ・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 予選=10位(※ペナルティにより8グリッド降格)
 今週末は苦労してきたけど、予選もすごく難しいセッションだった。昨日はいくつか技術的な問題が発生したため、マシンの感触を向上させるためにセットアップの面でいくつか妥協しなければならなかった。それを考えるとQ3に進めたというのはいい結果だ。Q3はかなりの接戦で、100分の2、3秒で順位が変わるほどだった。

 グリッドペナルティを受けることになり、がっかりしている。Q2のイエローフラッグ下で僕はかなりペースを落としたんだけどね。

(ペナルティを不服とする理由について語り)僕が追い抜いたドライバーは、不必要に遅く走っていた。なぜそんなに遅く走っていたのかを、スチュワードは彼に対して尋ねようともしない。

 理由は僕も知らない。何か問題があったのか、そのラップを放棄したから遅かったのか、分からない。でも僕としては安全面で追い抜くしかなかった。僕は、どれだけ減速したか、問題のコーナーに入る時、どれだけペースが落ちていたかを示したのに。規則では大幅な減速を示さなければならないとある。僕はそれを示した。

 規則の文言が(あいまいなのが)問題だ。スチュワードに任せれば、彼らは感じたとおりに行動する。

 僕としては、何も悪いことはしていないと思っている。あれ以上どうしようもなかった。そのラップを放棄する以外はね。そしてそうするように規則に定められていない。規則は一貫していないし、全く公平じゃない。