トップへ

400人の生徒、ガンに侵された恩師の自宅前に集まり歌を届ける(米)

2016年09月17日 17:32  Techinsight Japan

Techinsight Japan

恩師に歌を捧げるため400人の生徒が自宅前に(出典:http://abcnews.go.com)
今月7日、「病気と闘う恩師に歌で想いを届けよう」とアメリカのあるクリスチャン高校の生徒400名が教師の自宅前に集まった。教鞭を執ることができなくなった教師は、美しい歌声を披露する生徒の姿を自宅の窓からまっすぐみつめると、一緒に歌を口ずさんだという。

米テネシー州ナッシュビルの高校「Christ Presbyterian Academy(CPA)」で2008年からラテン語とバイブルを教えていたベン・エリスさん(Ben Ellis)は、昨年12月に食道ガンと診断され放射線や化学療法などの治療に専念してきた。しかし最近、闘病体験共有サイト『CaringBridge』でガンが胃や肺にまで転移したことを公表し、進行ガンが体を蝕み始めたことを伝えていた。



エリスさんの告白を受け、CPAのネイト・モロウ学校長は6日夜、400人の生徒と全教員でエリスさんの自宅に駆けつけ、みんなで歌を届けようと決断。7日の朝にはそれを実行に移した。

英語教師レズリー・ポンダーさんは「その日の朝はテスト中だった子もいれば、授業を受けていた子もいたはず。でも400人以上の生徒と教師が、さぁ今やっていることはそのままにして、みんなでエリス先生のところに行きますよって…。普段の授業では学べない、人生や愛、コミュニティ、そして思いやりを学ぶ、これこそ最高のレッスンになるわよって、バタバタと学校を後にしました」と振り返った。

生徒たちはバスや車に乗りエリスさんの自宅前に集まると、賛美歌である“Holy Spirit You are Welcome Here”を歌いエリスさんに祈りを捧げた。その間30分ほどだったというが、エリスさんは2階の部屋の窓を開け、歌を歌う生徒たちを見下ろしながら時折一緒に歌を口ずさんだ。また時には祈りを捧げているかのようにも見えたという。

子供がCPAでエリスさんにお世話になったというシャノン・リー・シーバートさんは「エリス先生には子供たちがお世話になりました。エリス先生とその家族はみんなから慕われていましたよ。生徒のことをいつも親身に考えてくれていたエリス先生だからこそ、みんながこうして愛を捧げ、先生に恩返しをしているのです。恩師であり人々の模範でもある彼だからこそ、その心は希望や喜び、平和であふれているのです」と語っている。

モロウ学校長はこの日の出来事を「私の人生の中で一番美しい出来事」と述べている。この時の映像は、今月10日、カントリー歌手でもあるティム・マグロウさん(Tim McGraw)によってFacebookに投稿され、これまでの再生回数は3000万回を超えている。

出典:http://abcnews.go.com
(TechinsightJapan編集部 A.C.)