ルノーは、同社のパワーユニットを使用する4人のドライバー全員に、土曜のFP3からアップグレードされたPUを供給することを決めた。
今回のシンガポールGPでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが、金曜のプラクティスで新仕様のPUシステムを使用していた。初日にユニットの交換を行うことで、彼のエンジン使用数はチームメイトのダニエル・リカルドや、ワークスチームのケビン・マグヌッセン、ジョリオン・パーマーと同じになるという背景もあったからだ。
具体的に言えば、フェルスタッペンには新しいICE(内燃エンジン)、MGU-H、MGU-K、ターボチャージャーが与えられ、いずれも彼にとっては今季の4基目だ。
英AUTOSPORTによると、このアップグレードのためにルノーは開発トークン3つを使用しており、トタルが今週末に持ち込んだ新しい燃料の性能を引き出すために、点火システムとスパークプラグまわりが変更されているという。
当初、ルノーのマネージングディレクター、シリル・アビテブールは、リカルド、マグヌッセン、パーマーにこのアップグレードが供給されるのは、次戦のマレーシアからになると述べていた。だが、彼らはその予定を変更し、シンガポールGPの土曜の最後のプラクティスから、この3人もアップデートされたPUを使えるようにしたのだ。
そうした判断が可能だった最大の理由は、今回トークンが使われた開発領域を投入するには、PU全体の交換を必要とせず、部品の交換だけで済むことにあった。したがって、4人のドライバー全員のエンジン使用数は、アップグレード後も同数のままとなっている。