深刻なレイプ被害が絶えないインド。2012年に女子学生がデリーで集団レイプされて以降、インドの性犯罪に世界中のメディアが厳しい目を向けるようになった。とはいえ、その数は増加の一途を辿っているという。このほど、デリーから100kmほど離れた北ハリヤ-ナーにあるイスラム教信者が多く集まるメワット地区にて、「牛肉を食べた」という理由で20歳の女性が14歳のいとこと集団レイプの被害に遭っていたことが各英紙で報じられた。
被害者の20歳女性が英『BBC』に語ったところによると、8月下旬に4人の男が「牛肉を食べた」と非難し、女性の叔父と叔母を殴りつけ死なせた上、この女性と14歳のいとこを集団レイプした。
女性は、男たちに「このことを誰かに話せば、お前もお前の家族も皆殺しにする」と脅迫されたことを『BBC Urdu』に告白した。
インドでは州によって牛を殺すことが禁じられている地区があり、ハリヤ-ナーもその一つだ。しかし、メワット地区のイスラム教コミュニティの代表者であるラムザン・チャウダリーさんは、「この地区でこんなに恐ろしいことは今まで起こったことがない」と語っている。
メワット弁護士会のメンバーであるアビッド・カーンさんは「この地区では、ヒンドゥー教とイスラム教の人たちは平和に暮らして来ました。宗教の対立による緊張感はこれまでなかった。しかし、この事件はその対立を煽っている可能性もある」と述べている。
被害に遭った女性は牛肉を食べたことを否定。女性2人を暴行し、親族2人を殺害した4人の男はレイプと殺人罪で起訴されているが、警察は牛肉を保護するグループが犯行にかかわったという証拠は見つからなかったと話す。
インドでは性犯罪の厳罰を強化する新しい法律が制定されたが、
女性や子供に対する性犯罪はいまだ絶えることなく報じられている。
出典:http://www.bbc.com
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)