イタリアで開催されているイタリアン・グランツーリスモ・チャンピオンシップのスーパーGTカップに参戦中の笠井崇志。バレルンガで開催された第9/10戦ではマッテオ・デシデリと組み第1レースで7位、第2レースは2位という結果となった。
今季何度も上位フィニッシュを飾っている笠井。バレルンガ戦では、新たな日本人ドライバーとしてFIA-F4に参戦する根本悠生が参戦を開始し、笠井にとっては好ライバルの出現と言えた。迎えた第1レースの予選では、オーバーステアが強い状況もあり6番手。ただ、続く第2レースの予選ではポールポジションを獲得してみせた。
イタリアGTでは、前ラウンドの成績によって独自のタイムハンデが課せられるが、プラス25秒のハンデで挑んだ第1レースはウエットに。笠井がスタートを務め、6番手をキープしたままミニマムでピットに戻り、デシデリに交代。タイムハンデでポジションを落とすものの、ウエットのなかでデシデリが好走をみせ7位フィニッシュとなった。
第2レースは一転ドライに。スタートはデシデリが務め、2番手にはチャンピオンシップを争うニコラス・コスタが駆るVSRの106号車がつけた。デシデリはフルプッシュし、7周目には2.2秒ほどのギャップを作るが、トラフィックにもつかまり、最後はテール・トゥ・ノーズのままピットインを行った。
ピットインでは、笠井組104号車のタイムハンデは10秒。一方の根本組のハンデは5秒ということもあり、ピットアウト時に2台は逆転。ここからは笠井が根本を追う展開となり、日本人ドライバー同士の首位争いという展開となった。
しかし、レース中大きなクラッシュが発生し、セーフティカーが導入。コース補修の時間が足りず、競技長の判断で赤旗となってしまう。この結果、根本組が優勝。笠井組は2位となった。
バレルンガ戦を終えて、ランキングではデシデリがトップ、笠井が2戦欠場のため8位となった。コスタが2位につけており、今後笠井へのプレッシャーも高まってきそうだ。