ルノーは、2017年シーズンに向けたドライバーラインナップを決めかねており、ケビン・マグヌッセンによれば、決定までには「かなり時間がかかるかもしれない」という。
イタリアGPの終了時点で、マグヌッセンは、シンガポールでのレースを迎える頃には、来年チームに残れるかどうかを知らされるはずだと語っていた。だが、そのシンガポールGPの週末に至っても、マグヌッセンだけでなく、チームメイトのジョリオン・パーマーや、彼らとルノーのシートを争っているとされるセルジオ・ペレス、エステバン・オコンも、どっちつかずの状態に置かれている。
ペレスは、この時期には移籍が正式に発表されることを望んでいたにもかかわらず、ルノーの決定が遅れているため、気持ちを変えてフォース・インディア残留に傾いているとも言われる。舞台裏での交渉がなかなか進展しない中で、彼は次のように語った。
「この週末には、来季のプランを発表できることを望んでいた。いろいろと遅れが生じているが、何とか次のレースまでには、来年僕がどのチームでレースをするかを発表したいと思っている」
さらに、具体的なヒントを求められて、彼はこう答えた。
「まあ、以前から何度も言っているように、残留が可能であれば、つまり僕が今いるチームに残ることに関して、いろいろな問題がクリアされれば、僕としてはすごくハッピーだよ」
一方、マグヌッセンは自身の将来について、まったく先が見えない状態だと認めている。
「舞台裏で何が起きているのか、僕には知りようもない。決定が遅れているというのも、報道記事を読んだだけでね。決定までには、かなり時間がかかるかもしれないし、僕にとってはもどかしいところだ」
「この2レース(イタリアとシンガポール)の間には、決めてもらえることを期待していた。だが、ご存知のように、まだ何の知らせもなく、僕が答えをほしいと望んでいた時期よりも、だいぶ遅れることになりそうだ」
英AUTOSPORTによると、ルノーが持っているマグヌッセンの2017年の契約に関するオプション権は、9月末が行使期限だという。したがって、彼自身が示唆しているように、この時期をすぎれば、彼は来季の契約について、どのチームとも自由に交渉できるようになる。
「それまでのどこかの時点で決めてもらえるといいんだけど、そうでなければ、自分で道を切り開くしかない。僕はレーシングドライバーであり、レースをする必要がある。最初のテストの1週間前まで待っているなんてことはできない。そうならないように、状況を見ながら対応していく」
マグヌッセンによれば、現在彼が置かれている状況は、マクラーレン時代の経験とはだいぶ異なるという。2014年にマクラーレンでデビューを果たした彼は、翌年もレースシートは保証されているものと考えていたが、実際にはリザーブへの逆戻りを余儀なくされた。
「ある意味では、マクラーレンでの立場の方が気分的には楽だった。シートはあるものと思っていて、あまり心配もしていなかったからね。それが残り2レースという段階で、急に覆されたんだ」
「シーズンのこの時点では、まだそれほど焦ってはいないし、正直に言って、ひどくストレスを感じているわけでもない。来年の居場所が決まっていれば、それはもちろんうれしいよ。もう少しリラックスもできるだろうね。だけど、現状ではそうなっていないわけで、それが現実なのだから仕方がない」