F1の新オーナーになるリバティ・メディアに対する要望として、F1が「ポケモンGO」のように若者たちの心をつかむ方法を見つけ出すことが必要だとジェンソン・バトンは語った。
7日、アメリカのメディア関連会社であるリバティ・メディアが、F1株式の買収手続きをスタートしたことを発表した。FIAはこれを受けて、リバティ・メディアはスポーツ、メディア、エンターテインメントビジネスにおいて幅広い知識を持つ企業であり、「彼らとの緊密なパートナーシップの下でF1をさらに発展させるために取り組み、世界中の新たな世代のモータースポーツファンにF1を紹介できることを期待している」というコメントを発表した。
マクラーレンのバトンは、F1にとって今重要なのは、若い世代のファンを増やすことであると考えており、新オーナーにはこの課題に取り組んでほしいと述べた。
「18歳のドライバーがいるのに、(ファンの)年齢層は高すぎる。理想的レベルではない」とバトン。
「今は平均年齢は30代か40代初めだと思う。それを変える必要がある。若い世代を獲得しなければ」
「F1は技術面で非常に進んだスポーツだから、若者が関心を持ってもいいはずなのに、実際にはそうではない。その原因を探り、もっと(若手)ファンを獲得する方法を見つける必要がある」
「若い人たちは、一度はまったら、F1を大好きになるはずなんだ」
バトンは、シンガポールのショッピングモールで大勢の人々が「ポケモンGO」のゲームをしている光景を見て衝撃を受けたと言い、その動画を見せて、次のように語った。
「皆が同じ方向に歩いているだろ? ポケモンがいるからだ」とバトン。
「皆がひとつの場所に集まっている。2000人はいるんじゃないかな。僕は(ポケモンGOについて)詳しいことは分からないけど」
「F1はこれより面白くないのかな? F1の方が面白いと僕は思うし、そうあるべきだ」
「こんなに大勢の人たちが、実際に存在しない黄色いものに殺到する。僕らだってもっとF1の人気を高めることができるはずだ」
バトンは、来年、今より速く、ダウンフォースが高いマシンが導入されることによって、ドライバーへの身体的負荷が高まるため、そこがF1ファンにとって魅力になるかもしれないと考えている。
「F1はあるべき状態へと向かっている。今のF1は身体的に楽なんだ。トレーニングはそれほど必要ないと思う。技術面、精神面ではとてもきついスポーツだけど、身体的にはそうでもない」
「来年は身体的にもっとハードになりそうだ。素晴らしいことだよ。僕が聞いたところでは、バルセロナのターン3では今より30km/h速くなるという。(シルバーストンの)コプスは全開でいけるはずだ。それほど大きなチャレンジではないだろうけど、身体的な面で見ると、クルマにしがみついてしっかりコントロールするのは大変だ」
「常に物事にはギブ・アンド・テイクがあるものだけど、高いダウンフォースのマシンと新しいタイヤが導入されることで、バランスはずっとよくなると思っている」