北米大陸2連戦となるWEC世界スポーツカー耐久選手権の第6戦、アメリカ・オースティン・ラウンドが開幕。オープニングセッションとなったFP1で、オリバー・ジャービス/ロイック・デュバル/ルーカス・ディ・グラッシ組8号車アウディR18がトップタイムをマークした。
トップタイムを記録したジャービスは90分間のセッション終了間際まで3番手につけていたが、最後のフライングラップで見事にタイムを更新。先行していた2号車ポルシェ919ハイブリッドのニール・ジャニを交わし、1分48秒453のタイムを記録。2号車ポルシェをわずか0.047秒逆転し、僅差の首位となった。
1分48秒500で2番手となったジャニに続くのは、こちらもセッション終盤にタイムを更新し、トップから0.436差の好タイムをマークしたアウディ7号車アンドレ・ロッテラーとなり、6台がエントリーするLMP1-Hマシン中、5台が1秒以内にひしめく接戦が繰り広げられている。
ジャービスのチームメイトであるロイック・デュバルとルーカス・ディ・グラッシも、1分48秒中盤でロングランのプログラムをこなし、アウディのセットアップが順調に進んでいることをうかがわせる。
そのすぐ背後、4番手にはポルシェの1号車をドライブするティモ・ベルンハルトが1分49秒248をマークし、首位からは0.795のギャップにつける。
一方、トヨタのTS050ハイブリッドは、マイク・コンウェイが1分49秒361の5番手となり、ジャービスからは0.908秒のビハインドとなっている。
LMP2ではG-ドライブ・レーシングのオレカ・ニッサン05、レネ・ラストが1分57秒フラットでトップタイム。DCレーシングのアルピーヌA460・ニッサン、ネルソン・パンチャティッチが0.613秒遅れで2番手、そしてマノーに復帰したリチャード・ブラッドレーが0.647秒のギャップで続いた。
そして地元のアメリカで見事に首位発進となったGTEプロクラスのフォードGTは、ステファン・ミュッケの66号車が2分05秒457をマーク。しかし、その後方コンマ5秒以内に2台のフェラーリ488GTE、ジャンマリア・ブルーニのAFコルセ51号車、ダビデ・リゴンの71号車がつけている。
過去2戦でポールポジションを獲得していたアストンマーティンは、今回のBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)調整措置でエアリストリクターが小径となり、マルコ・ソーレンセンの95号車が4番手となった。
GTEアマクラスでは、ラルブル・コンペティションで山岸大に変わって起用されたラース・フィリュンとリッキー・テイラーらがドライブするコルベットC7-Rが、最初のセッションで2分7秒412の首位発進となっている。