スーパーGT500クラスにドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTで参戦するDrago Modulo Honda Racingは9月17日、10月8~9日に開催される第7戦タイからオリバー・ターベイに代わって牧野任祐を起用すると発表した。
道上龍監督率いるDrago Modulo Honda Racingは2015年からスーパーGT500クラスに参戦。初年度は小暮卓史とターベイというコンビで参戦し、16年は武藤英紀が加入。武藤/ターベイというコンビでGT500クラスを戦ってきた。
しかし、ターベイはフォーミュラEの16-17シーズンにネクストEVから参戦することが決定しており、10月9日には香港で第1戦が、スーパーGT第8戦にあたる11月12日にはマラケシュで第2戦が予定されている。ターベイの希望として「世界戦を優先したい」という意向があることから、今回両者ともに合意のうえ、袂を分かつことになった。
そんなターベイの代役を務めることになったのは、今季全日本F3でTODA FIGHTEXから参戦する牧野任祐だ。2015年にFIA-F4で坪井翔と激しいタイトル争いを展開した牧野は、今季F3にステップアップし、第11戦もてぎでは初ポールポジションを獲得したほか、表彰台を多数獲得しランキング5位につけている。
また、シンティアム・アップル・ロータスを駆り第3ドライバーとして参戦したスーパーGT第6戦鈴鹿では、予選Q1を担当しトップタイムをマークするなど、印象的な速さを披露。関係者からの評価も非常に高いドライバーだが、今回GT500に大抜擢されることになった。
道上龍監督は、牧野抜擢について「牧野選手はHonda育成プログラム出身の若いドライバーですが、F3やF4などでの活躍や、今年のスーパーGT第5戦鈴鹿ラウンド GT300クラスで見せた素晴らしい走りを考慮し、彼を起用することにしました」と語る。
「牧野選手にとって(タイ)は初めての舞台になりますが、若手らしくアグレッシブな走りを見せてほしいと思います」
「また、ターベイ選手とは昨年のチーム立ち上げ時から一緒に戦ってきましたが、フォーミュラEに専念したいという本人の意向を受け、ドライバーラインアップの変更を決断しました」
「ここまで一緒に戦ってきてくれたターベイ選手には非常に感謝しており、今後の活躍を期待しています」
また、牧野は「このようなタイミングで、国内モータースポーツのトップカテゴリーのひとつであるGT500で戦えることをとても嬉しく思っており、今は少しでも早くマシンをドライブしたい気持ちで一杯です」とコメント。
「レベルの高いライバルに囲まれ、自分にとってはとても大きな挑戦になると思っていますが、道上監督やパートナーの武藤選手など、経験豊富な方々のアドバイスをよく聞きながら、自分の強みである『冷静な走り』を皆さんにお見せできるよう、全力でチャレンジしていきます」
牧野は第7戦タイ、そしてオートポリス代替の第3戦、最終戦が行われるもてぎラウンドに出場する。GT500初戦となる第7戦タイの舞台、チャン・インターナショナル・サーキットは、もちろん牧野にとって初めて走るコース。慣れないGT500を牧野がどう操るか大いに注目だろう。