2016年9月14日
2016 FIA-F4 イタリア第5大会(ヴァレルンガ)レビュー
佐藤万璃音、度重なる貰い事故で失意の週末
■大会概要
開催地:イタリア・ヴァレルンガ(アウトドローモ・ヴァレルンガ・ピエロ・タルフィ:一周4.085km)
開催日:2015年9月9日(金)~11日(日)
■ヴァレルンガ・レビュー
9月10日(天気:晴れ~曇り/路面:ドライ) 予選1回目 17番手/予選2回目 18番手
9月10日(天気:雨/路面:ウェット) 決勝レース1(28分間+1周) 19位(10周)
9月11日(天気:晴れ/路面:ドライ) 決勝レース2(28分間+1周) 15位(17周)
9月11日(天気:曇り/路面:ドライ) 決勝レース3(18分間+1周) リタイア(0周)
イタリア・ヴァレルンガで9月9~11日、FIA-F4イタリア第5大会が30台の参加により実施されました。フォーミュラカーレース2シーズン目を迎えた佐藤万璃音(さとうまりの/17歳)は、同シリーズにヴィンチェンツォ・ソスピリ・レーシング(VSR)より参戦。9日(金)に実施された40分間×2回の練習走行を経て臨んだ10日(土)の予選は、1回目が17番手で2回目が18番手でした。
予選1回目の結果に基づきスターティンググリッドが決まった決勝レース1、スタート進行の開始直前に雷鳴がとどろき雨まで降り始めたため延期。⼩雨の中でスタート進行が始まり、スターティンググリッド上にはスリックタイヤとレインタイヤを履くマシンが混在する状況となりました。
佐藤はスリックを選択。レースはセーフティーカー(SC)先導で始まり、3周終了時点でSCがコースから離れるといよいよ戦闘開始。17番グリッドの佐藤は一時14番手まで浮上するも、難しい路面状況のなかでコースアウトを喫するなどして19位でマシンを降りました。
予選2回目の結果に基づきスターティンググリッドが決まった決勝レース2、18番グリッドからスタートした佐藤は1周目に抜きまくり11番手へ急浮上しました。コースオフしたマシン排除のため3周目にSC導入、5周終了時点でSCが退去。
しかし、SC退去後のリスタート失敗だけでなく、ヘアピンコーナーでは後方から突っ込んできたマシンが、佐藤の前を走るマシンに乗り上げて宙を飛ぶ事故が発生。佐藤の進路をふさぐ格好で着地したため、大きくタイムを失い一時は17番手まで後退。
その後はペースの遅いマシンの背後で我慢の⾛りを強いられて15位でした。
決勝レース2の結果に基づきスターティンググリッドが決まった決勝レース3、佐藤は抜群のスタートダッシュをみせ、スタートラインまでの数十メートルで2台を抜き去る勢いでした。しかし、左前方のマシンの陰からスピンしてきたマシンが目の前に突然現れて佐藤はなすすべなく突っ込み、1周もできずリタイアに終わりました。
なお、FIA-F4イタリア第6大会はイタリア・イモラのアウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリで、9月23~25日に開催されます。
■佐藤万璃音のコメント
「予選はトップからコンマ6秒落ちの12、13 番手あたりと予想していました。1回目のタイム差は計算どおりでしたが、1分34秒台じゃないとそのポジションへ行けないとは誤算でした。2回目は赤旗でフライングラップを無駄にして、リスタート後は位置取りがよくありませんでした」
「決勝レース1はタイヤ選択を誤りました。空の一部は明るかったので、雨は酷くならないだろうと。序盤は順調に順位を上げたものの、雨の量が多くなってからはやはりスリックタイヤでは無理でした」
「決勝レース2の1周目はうまく戦えました。しかし、SC退去後のリスタートで失敗し、アクシデントにも巻き込まれ、悔しい結果に終わりました。入賞圏内はもちろん、決勝レース3のリバースポール獲得も目前だっただけに残念です」
「決勝レース3は抜群のクラッチミートでスタートも良かった。視界の左端に接触しているクルマが見えたので僅かにアクセルを戻しましたが、コースの右端から左前のクルマを抜こうとしていた僕のところまでは来ないだろうと、アクセル全開で行きました。あまりにも突然の事故でした。優勝は無理でも入賞は十分可能な手応えを感じていました」
「結果を残せず悔しくて仕方ありませんが、次の大会は僕が得意なイモラです。単に気持ちを切り替えるのではなく、いったい何が悪かったのかをエンジニアとともにしっかり話し合い、再び自信を持ってレースに臨めるように準備を整えます。今後とも応援をよろしくお願い致します」