毎日忙しい日々を過ごす母親ならば、「早く起きなさい」「早く着替えなさい」「早く朝食を食べなさい」など、命令口調で子どもを急かしてしまうことがあるだろう。
テレビなどで「叱らないしつけ」を主張し、ママたちから支持を集めている教育評論家“尾木ママ”こと尾木直樹さんは、
「命令口調で大人から指示され続けていると、自分自身で主体的に考えることができなくなっていく」 と、叱るばかりの育児に対して警鐘をならす。
■「早くしなさい」と言ってはいけない
育児の中で「早く!」と怒りたくなるシーンは少なからずある。そんなときは「いつやる?」と言い換えて子どもに考えさせることが大事だと述べる。
そう問われると、子どもの方は、自ら考えて答えを出すことになるので、「命令されて受動的に行う」のではなく、「主体的に自分で考えて、決めて実行する」ようになるという。母親がこのように促してやることで、子どもには自律的生活力が身についていくのだ。
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■叱っても子どもに残るのは「恐怖」だけ
尾木ママは、
「“子どものしつけ=叱ること”と思っている人が多いけれど、赤ちゃんだろうが、子どもだろうが、20才の大人だろうが、叱る必要性などまったくない」 と言う。
子どもの成長に大切なのは、親に愛され、見守られ、つらさにも共感されているという、絶対的な安心感。この安心感を育てるいちばんの方法がほめることだ。
それが自己肯定感(ありのままの自分でいいという感情)を高めて、何事にも前向き志向の子どもを育てることにつながるのだとしている。
尾木ママの新刊『尾木ママの叱らずしつけ21のコツ』(主婦の友社刊)は、世の中のマナーや、やってはいけないことを、叱らずに教える21のコツを解説する内容。
子育てに悩んでいる母親は、参考にしてみてはいかがだろうか。
(新刊JP編集部)