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グローバルMXカップで堤優威が3位表彰台を獲得。世界に実力示す

2016年09月14日 20:11  AUTOSPORT web

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ラグナセカで開催されたグローバルMX-5カップで3位表彰台を獲得した堤優威
9月9~11日に、アメリカのマツダレースウェイ・ラグナセカで開催されたマツダMX-5(日本名ロードスター)のワンメイクレース『グローバルMX-5カップ』のエキジビションレースのレース2で、日本から参加した堤優威が3位表彰台を獲得した。

 2017年から日本でも開催が予定されているグローバルMX-5カップは、世界統一規定のMX-5を使うワンメイクレース。2016年にアメリカでスタートしており、今後世界各国での戦績上位ドライバーが、アメリカのマツダレースウェイ・ラグナセカで争われる世界一決定戦に集結。“世界一のMX-5レーサーを目指す”というプログラムだ。

 すでに15年からアメリカで先行してスタートしているグローバルMX-5カップだが、9月9~11日に、マツダにとってホームコースのひとつといえるラグナセカを舞台に、世界一決定戦の“前哨戦”とも言えるエキジビションレースが開催された。

 このレースには、すでに実戦を戦っているアメリカ勢が10名、ヨーロッパ各地から集まりバルセロナでのセレクションを通過した5名、オーストラリアの2名に日本人ふたりを加えた合計19名が参加。日本からは、スーパー耐久にも参戦する堤、そしてマツダ・ウィメンインモータースポーツプロジェクトの第1期生である北平絵奈美のふたりが“日本代表”として参加した。

 ふたりは9日のプラクティスからMX-5のステアリングを握り走行を開始したが、堤は最初のセッションで19台中11番手。続くプラクティス2回目ではセッティング変更も功を奏し、7番手に浮上する。午後の予選では5番手となり、3列目からのスタートが確定した。

 一方、女性ドライバーの北平は予選で20分を経過したところで、名物コーナーのコークスクリューのダウンヒルに進入した直後に前走車がスピン。それを避けるべくステアリングを切ってコースアウトし、コンクリートウォールにヒットしてしまう。北平に怪我はなかったものの、残念ながら決勝への出走は叶わなくなってしまった。

 10日のエキジビションレースの第1レースでは、堤は1周目に3番手まで浮上するも、混戦のなかで突入した第6ターンでコースオフ。ダメージなくコースに復帰したが、14番手まで順位を下げてしまった。

 その後はオーバーテイクを繰り返すも、第1レースは8位フィニッシュ。「いい感じでスタートできたのですが、第6ターンで前のクルマと同じようにコーナーに入っていったら、姿勢を乱しアウト側に飛び出してしまいました。なんとかコンクリートバリアにぶつけるのは避けられましたが、大きくロスしてしまいました。悔しいですね」と堤は語った。

 翌日の第2レースでは、スタート直後に4番手に浮上すると、一度ドイツのモリッツ・グランツに逆転を許すものの、終盤逆転。さらにアメリカのビリー・フォーリーのミスにも乗じ3番手に浮上。45分のレースで3位チェッカーを受けた。

「実は無線が聞こえなくなり、ペースがこのままでいいのか、後方がどうなっているのかわからないまま走っていたので、それが悔やまれます。(無線が機能していれば)もう少し攻めの展開ができたかもしれません。でもアメリカ人以外の海外ドライバーの中で最高位の3位は、悪くないですよね。最低限の仕事はできたかと思います。でも本音は、表彰台の真ん中に立ちたかったです」と堤は語った。

 優勝はアメリカのネザニアル・スパークスが獲得し、第1レースの結果と合わせてエキシビションレースのチャンピオンに認定されている。