2016年09月14日 16:31 リアルサウンド
本木雅弘主演作『永い言い訳』より、役所広司、香川照之、広末涼子らの賞賛コメントが公開された。
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本作は、『ゆれる』『夢売るふたり』の西川美和監督が、直木賞候補となった自らの同名小説を映画化した作品。不慮の事故で妻・夏子(深津絵里)を亡くした人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(本木雅弘)が、夏子と同じ事故で妻を亡くしたトラック運転手の陽一(竹原ピストル)と出会い、人生を見つめなおす模様が描かれていく。
主人公の幸夫役は、『日本のいちばん長い日』『天空の蜂』での演技が高い評価を得て、昨年度の日本アカデミー賞最優秀助演男優賞等を受賞した本木雅弘。そのほか、ミュージシャンの竹原ピストル、池松壮亮、黒木華、山田真歩、堀内敬子、深津絵里などの俳優たちが脇を固めている。
本作は、第41回トロント国際映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門に出品(現地での上映は17日と18日(予定))されており、さらに第21回釜山国際映画祭“A Window of Asian Cinema”部門に招待されることが決定している。
【著名人コメント】
■役所広司(俳優)
類型的な登場人物に、ありきたりな設定を与え、ありきたりな感情を説明的に語らせる、そんな映画の真逆をいく西川監督作品。今作も先が読めない、人間の本性にカメラを向け、夫婦、親子、大人、子供たちについて深く考えさせられました。それにしても、子供の声音、澄んだ瞳に映画の力を感じました。
■香川照之(俳優)<
死が、残った生にもたらすものとは何か。西川美和は、最果ての状況下での人間のエゴを、渇いたキャンバスに次々と投げつけていく。ここにまた1つ、彼女の心の闇が陰鬱に炙り出された傑作が産み落とされた
■松たか子(女優)
妻の残像が、夫の生活を包み込んでいるように見えたり、それが薄まって見えてきたり、何とも言えない緊張感でした。そして終盤、夫が「コトバ」に向かうときの姿が、西川さんに見えてしまいました。何故? 今度、教えてください。
■広末涼子(女優)
心に刺さる映画でした。
光も音も美しい映画でした。
胸を締めつけられる…愛する人を抱きしめたくなる映画です。
■大久保佳代子(オアシズ)(タレント)
「強い人はちゃんと泣くの」という言葉にホッとした。私も泣けないほうだから。後悔はしたくないから、泣いても泣かなくても人と向き合う事に怠けちゃダメだと思った。
■西加奈子(作家)
誰だって、どんな人間だって、ひたむきに生きるチャンスがあるのだ!
■佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)
私たちは夫婦関係にも親しい人の死にも、完ぺきを求めすぎなのかもしれない。
見終わってそう思った。リアルな生を取り戻せる、そんな希望を感じさせる傑作。
■久米宏
数カット出演の深津絵里の鋏さばきが、
最後まで脳裏から離れない。
西川美和監督の映画さばきが全編を束ねている。
画面からレトルトカレーの香りが漂ってくる不思議。
■箭内道彦(クリエイティブディレクター)
自分の弱さを知らされる映画に出逢うのは辛い。でもこの作品が愛おしいのは、作り手が自らの弱さを隠そうとしないからだろう。俳優も、監督も。幸せな夫という名の主人公。(リアルサウンド編集部)