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古くヨーロッパには、「靴は行きたいところに連れて行ってくれる」ということわざがあります。
オズモールを作るクリエイターの原点となる、地元の大切な場所を、お気に入りの靴とともに教えてもらいました。
地元で暮らし、大切にする原点。その土地への思い――。読者のみなさんと、シェアしていきます。
第8回は、フォトグラファー・YUKO CHIBAさんの故郷「長野県・上伊那郡」のお話です
◆どこにいても山が見える、伊那谷という盆地。
上伊那地域は長野県南部(南信)に位置し、天竜川に沿って伸びる盆地で伊那谷と呼ばれる谷です。中央アルプスと南アルプスに挟まれている盆地なので、どこにいても山が見えます。
残念なことに、長野県の中だと北信、中信に比べマイナーな地域です。りんごやなしなどの果樹園はたくさんあるのですが…。
ちょっと変わったところだと、イナゴ(伊那子)の佃煮を食べる地域だったりします。
◆野生の猿やカモシカに出会ったり
川遊びしたり。
祖母の家の近く、全長18kmにわたる、横川渓谷近くの風景。川あそびをしたり、幼い頃からのお気に入りの場所。カントリーロードを歩くと、山々に守られているように感じます。
◆どんなカフェよりも
リラックスできる場所。
子供の頃から行っている中華料理店「そんごくう」。手描きの看板の猿が愛らしい。
高校生の頃はアルバイトが終わった後、友達とご飯を食べながらいろんな話をした、青春時代の思い出の場所。
このお店には独特の匂いみたいなものがあって、お店のドアをくぐるとその匂いが
幼い頃からの遠く懐かしい気持ちをたくさん思いださせてくれます。
私のいつもの定番は、天津飯セット 600円。ラーメンは450円。
◆かつて繭の保管庫だった
繭蔵をいかして作られたお店
花と古道具のお店・草の音。1階のお花と古道具のスペースの一角には、静かで緩やかな時間が流れています。
2階はアンティーク家具が置いてあり、3階はギャラリー。
古道具のデザインにどこか新しさを感じて、時間を忘れて見入ってしまいます。季節の花が並び、風情を感じられる空間です。
◆帰省のお供にしたのは
Arcopedicoのサンダル、SANTANA。
普段仕事の時はほぼスニーカーなので、今回夏休みに故郷に帰省した際はサンダルで帰りました。1966年、坂道の多い国・ポルトガルで生まれた「Arcopedico」は、軽量でとても歩きやすいサンダル。デザインがスポーティー過ぎず、色々な洋服に合わせやすいので重宝しています。
有名なのが「赤そば」。9月下旬~10月上旬まで、日本では珍しい赤いそばがあたり一面花を咲かせる。南アルプスの西側を走る伊那山脈の峠の一つ・分杭峠(ぶんぐいとうげ)は、標高1424mの地点の周辺がゼロ磁場と言われ、パワースポットに。
そんごくう
TEL. 0265-79-7601
長野県上伊那郡箕輪町中箕輪松島9614
花と古道具のお店 草の音
TEL.0265-76-2411
長野県伊那市西町4885-2
1980年 長野県伊那谷に生まれる。米国の大学でフォトジャーナリズムを専攻、卒業。東京にて西澤崇氏、福島典昭氏に師事後、出版社カメラマンを経て独立。長野、東京をベースにフリーランスフォトグラファーとして活動。