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TOYOTA GAZOO Racing WEC第6戦オースティン プレビュー

2016年09月13日 14:01  AUTOSPORT web

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2015年のWECオースティンの様子
2016年9月12日
トヨタ自動車株式会社
モータースポーツマーケティング部

WEC第6戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ6時間 プレビュー
北米大陸2戦目となるテキサスで連続表彰台を目指す

 TOYOTA GAZOO Racingは、北米大陸で行われるFIA世界耐久選手権(WEC)2戦目となる第6戦サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)6時間レースに臨む。

 2週間前に第5戦が行われたメキシコシティから北へ1500kmほど移動した、アメリカ・テキサス州オースティン近郊に位置するCOTAで、9月17日(土)に決勝レースが行われる。

 前戦メキシコで3位表彰台を獲得したTS050 HYBRID #6号車の小林可夢偉、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの3名は、WECのドライバーズ選手権で2位へと浮上。TOYOTA GAZOO Racingは第6戦でも表彰台獲得を目指す。

 前戦、中嶋一貴とセバスチャン・ブエミが速さを見せながらもドライブトレーンのトラブルのためにリタイアを余儀なくされた#5号車は、事前テストでの負傷によりメキシコを欠場したアンソニー・デビッドソンが復帰し、ふたたび3人でオースティンに挑む予定。

 第4戦ニュルブルクリンクと第5戦メキシコ同様、COTAには超ハイダウンフォースパッケージのTS050 HYBRIDを持ち込む。この空力パッケージは、メキシコの不安定な天候の中でも高いパフォーマンスを示した。

 1周5.513kmのCOTAは、オースティン市街地から19kmほど南に位置し、その独特なコースレイアウトは多くのドライバーから好評を得ている。高速かつグリップの高いLM P1車両でレースをするのに適したコースでもある。

 天候も重要な要素となり、例年30度を超える気温は、ドライバーやピットクルーにとっては過酷な環境となる。ピットクルーは全てのセッションの間、耐火スーツを着用しなくてはならない。暑さだけでなく、過去のレースでは突然の雷雨に見舞われたこともある。2014年は決勝中の豪雨で大混乱のレースとなった。

 TOYOTA GAZOO Racingは今季5戦で3回の表彰台を獲得しており、今大会でもライバルのアウディ、ポルシェとの首位争いを目指している。

 レースウィークは15日(木)にそれぞれ90分間の公式練習1回目、2回目が行われ、16日(金)の公式練習走行3回目と予選を経て、17日(土)の現地時間午後5時(日本時間翌18日午前7時)に決勝レースのスタートが切られ、6時間にわたるスペクタクルなナイトレースが繰り広げられる。

佐藤俊男 TOYOTA GAZOO Racingチーム代表:
 ふたたびオースティンの地を訪れるのを楽しみにしています。多くのスタッフが第5戦メキシコの後も北米大陸にとどまり、心身ともに万全な体調をもって今週末のレースに臨みます。

 前戦メキシコでふたたび表彰台を獲得できたことに満足していますが、それ以上に力強い走りが出来たことを嬉しく思っています。

 超ハイダウンフォースパッケージの開発は全力で続けられており、COTAでも好結果が期待できると思っています。我々はヨーロッパ圏外への遠征初戦でまずまずのスタートを切りました。それだけにこの週末、また上位争いをするのが楽しみです。

中嶋一貴 (TS050 HYBRID #5号車):
 COTAは走っていて本当に楽しいコースです。コース序盤は非常に高速で、良いリズムでコーナーを抜けて行かなくてはなりません。ここでのレースはとても暑く、私は昨年初めてそれを経験しました。

 車両には追加のエアーダクトが準備されますが、それでも暑く、ドライバーは万全な体調でレースの週末に臨まなくてはなりません。ふたたびオースティンでレースを戦うのを楽しみにしており、好結果で終えられることを期待しています。

アンソニー・デビッドソン (TS050 HYBRID #5号車):
 COTAは素晴らしいコースで本当にチャレンジングです。高速コーナー、大きな高低差、何箇所ものテクニカルコーナーがあり、ここが嫌いだというドライバーには会ったことがありません。

 ドライバーにとっての敵は非常に高い気温と湿度です。私自身は、レースに復帰出来て喜んでいます。メキシコを欠場することになったのは残念でしたが、正しい決断だったと思います。

セバスチャン・ブエミ (TS050 HYBRID #5号車):
 メキシコは我々#5号車にとっては望んだ結果とはなりませんでしたが、内容的には良いものはあったので、オースティンでのレースを楽しみにしています。

 メキシコの決勝レースのペースはとても良く、アウディやポルシェと互角に渡り合うことができました。オースティンはサーキットの特徴からも、さらに我々のTS050 HYBRIDに適していると考えています。

 恐らくかなりの接近戦になると思いますが、良いパフォーマンスを見せてクリーンなレースが戦えることを望んでいます。

小林可夢偉 (TS050 HYBRID #6号車):
 LMP1カーでCOTAのコースを走るのは初めてなのでとても楽しみにしています。以前F1では走ったことがあり、走っていて楽しいコースだということは知っています。それだけにこのコースではTS050 HYBRIDでどんな走りができるのか興味深いところです。

 F1での経験と大きく異なるのは暑さでしょう。私がF1で走ったのはシーズン終盤でもっと涼しい季節でしたし、F1はコクピットが開放されています。チームメイトによると、LM P1カーのようなクローズドコクピットは非常に暑いらしいですが、問題ないと思っており、心配はしていません。

ステファン・サラザン (TS050 HYBRID #6号車):
 メキシコを好結果で終えられた直後だけに、オースティンでのレースを待ちきれません。TS050 HYBRIDで力強い走りが出来るようになり、今回も上位争いができると思っています。

 超ハイダウンフォースパッケージでこの速さに復活するまでに、チームが本当に大変な努力をして来たことをよく知っていますし、その努力に感謝しています。

 オースティンも簡単なレースではないでしょうが、チーム一丸となって戦い、決勝レースで最良のパフォーマンスが発揮できるよう準備をしており、メキシコ同様、全力を尽くします。

マイク・コンウェイ (TS050 HYBRID #6号車):
 オースティンはWECのなかでも、好きなサーキットのひとつです。コース上の混雑をかわしていくのは難しいですが、素晴らしいレイアウトで、レースをするのが楽しいコースです。

 オースティンの街も素晴らしく、訪れるのは楽しいです。レース前には、アリゾナで数日過ごし、暑さに備えるためのトレーニングをするつもりです。

 そして、充分な準備の下、チームのためにも更なる好結果を目指してレースに臨みます。ふたたび表彰台に立つべく全力で戦います。

TOYOTA GAZOO Racingのサーキット・オブ・ジ・アメリカズでの戦績
2013年 #8:予選3番手、決勝2位
2014年 #7:予選5番手、決勝6位 #8:予選1番手、決勝3位
2015年 #1:予選5番手、決勝4位 #2:予選6番手、決勝リタイア