今週末、F1のシンガポールGPの併催イベントとなるTCRインターナショナル・シリーズは、来季で3年目のシーズンを迎えるのに先立ち、新たにジョージア(旧称:グルジア)でのレースイベントを追加すると発表した。
同国にあるルスタビ・インターナショナル・モーターパークと3年契約を結んだTCRシリーズのプロモーターであるマルチェロ・ロッティは、9月7日にジョージアの首都トビリシで同国の総務大臣であるジョルジ・メブリシュビリと、ジョージア自動車スポーツ連盟会長兼サーキットオーナーのショータ・アブカジャワらと調印・署名式を行った。
「このようなトップレベルのイベントを迎えられることは、ジョージアを国際スポーツの地図上に誇示する意味でも大変重要だ」とメブリシュビリ大臣。
「また、ジョージアはさらなる東欧地域の観光客の流れを受け入れることが可能な、興味深い土地であることも提示できるだろう。同時に、TCRインターナショナルが示す交通安全キャンペーンの理念にも深く共感しているということも発信できる」
また、この調印式には前述要職者の他にもスポーツ・青少年大臣や総務省のサービス庁として機能する公的法人のトップ、関係各省の役人が多数出席するなど国を挙げての“国策”にも等しい待遇で迎えられており、ロッティもその点についての自信と歓迎の言葉を述べている。
「ジョージアの総務大臣直々にイベント開催の誘致を受けられることは特権であり、国を挙げてTCRインターナショナルシリーズのイベントオーガナイズにとても熱心であるのを体感できた。これは我々に取っても大きな誇りだ」
「ジョージアは本当に美しい場所であり、来年のレース開催時には多くのファンが観戦に訪れることになると信じている」
自動車スポーツ連盟会長のアブカジャワも、次のようにコメントを付け加えた。
「私たちにとって歴史的な瞬間です。来年にもTCRインターナショナル・シリーズのイベントが開催されれば、ジョージアのモータースポーツのための新しいページが開くでしょう」
「これは自動車業界で働く人々のためだけではなく、国全体のために非常に重要です。私たちのサーキットで初のモータースポーツの国際イベントを開催することを非常に誇りに思っています」
これまで欧州は先進国中心の開催で、成長市場ではアジア地域でのイベント開催に熱心だったTCRインターだが、今後はこうした東欧地域を含む新たな経済圏への進出にシフトする、その第一歩となる可能性も高い。