「がんばれ!」の一言が、逆にプレッシャーになってしまうことはないだろうか。
特に独身の人、家族や親戚から「まだ結婚しないの? がんばりなさいよ!」などと言われ、憂鬱な気分になってしまったことがあるはずだ。
そんな「がんばれ!」という言葉に対して生きづらさを感じている人に、本当の意味で元気をくれる著名人たちの言葉を探し、1冊の本にまとめたのが、「名言ハンター」の大山くまお氏だ。
『「がんばれ!でがんばれない人のための“意外”な名言集』(大山くまお著、ワニブックス刊)では、ありがちな教えではなく、かゆいところまで手が届く意外な名言を紹介している。
今回は本書から、冒頭にあげた「まだ結婚しないの? がんばりなさいよ!」と言われてしまう独身の人たちへ贈る名言を取り上げよう。
■「あなたが幸せなら幸せなのよ」
さて、結婚に対する親や親戚、周囲からのプレッシャー。言われてもどう応えてみようもないところがあるのではないか。
実際に未婚率が上昇している中で、生き方も人それぞれ幅が広がっていく。
ただ、将来一人きりで老後を過ごす人が増えるのは間違いないことだろう。
だからこそ、大切なことは、自分にとっての幸せの形を見つけておくことだ。
「結婚していようがいまいが、あなたが幸せならそれが幸せなのよ」ダレタ・ガルボ
この言葉は、20世紀前半に世界的な人気を誇ったハリウッド女優、ダレタ・ガルボの言葉。神秘的な美しさを誇ったガルボだが、35歳で引退した後、生涯独身を貫いた。
結婚していなくても、趣味を充実させる、おいしいものを楽しむ、友人を大切にするなど、いくらでも幸せを感じることができるのだ。
■詩人・谷川俊太郎に学ぶ
「あなたは愛される
愛されることから逃れられない
たとえあなたがすべての人を憎むとしても
たとえあなたが人生を憎むとしても
自分自身を憎むとしても」谷川俊太郎
これは詩人の谷川俊太郎による「やわらかいいのち 思春期心身症と呼ばれる少年少女たちへ」と題された詩の一部だ。
結婚しないからといって、それが「一人」を意味するわけではなく、「誰からも愛されない」という意味でもないということだ。
どうしても結婚しないことを「孤独」と解釈してしまわれがちだし、「自分は誰からも愛されていない」と思い込んでしまいたくなるが、そうではないことを教えてくれる。
本書では、
「やる気のある者は去れ(タモリ)」
「人はみんな最初から孤独なのだと思う。だからこそ、人が恋しくて、人の温かさが胸に沁みるのでしょう(小泉今日子)」
など、日本の芸能人やスポーツ選手、作家など、さまざまなジャンルの著名人の言葉を紹介している。
「がんばれ!」というありきたりな言葉ではなく、何かを成し遂げた彼らの名言の中で、何か心に残る言葉があるはずだ。
(新刊JP編集部)