ルノーは、ケビン・マグヌッセンがベルギーGPでクラッシュした際に搭載されていたエンジンを、今後のレースで再び使用する予定であることを明らかにした。
マグヌッセンはスパでのレース序盤に、オー・ルージュを上がりきったところでコントロールを失い、ラディヨンのタイヤバリアに激しく突っ込むクラッシュを喫した。その翌週末にはイタリアGPが控えていたため、ルノーはスペアシャシーを使ってマグヌッセンのマシンを仕立てなければならず、さらにバックアップとして、もうひとつのモノコックをモンツァへ送る必要に迫られた。
クラッシュしたクルマのエンジンは、ビリーへ送り返され、大きな損傷を被っていないかチェックを受けた。その結果、特に問題は見つからず、このエンジンは今後のイベントで再使用できることがわかったという。ルノーのチーフテクニカルオフィサー、ボブ・ベルは次のように述べた。
「ケビンがスパで使ったユニットは、あのアクシデントで重大なダメージを負わなかったようだ。したがって、シンガポールかセパンで、金曜日に使用されることになるだろう」
ワークスチームとしてF1に復帰した最初のシーズンは、ルノーにとってかなり厳しいものになっているが、今季のエンジンのパフォーマンスと信頼性は、チームにとって明るい兆しだと、ベルは言う。
「私たちのパワーユニットが力強いパフォーマンスを示していることは、今年の大きなサスセスストーリーのひとつだ。性能の向上を実証できただけでなく、信頼性の面でも大きく進歩している。ビリーのみんながすばらしい仕事をしてくれたおかげだ」
ローダウンフォース、ハイスピードを特徴とするモンツァでは、ルノーの現在の弱点が露呈する形になった。しかし、マネージングディレクターのシリル・アビテブールは、今週末のシンガポールGPでは、彼らのクルマの弱点ばかりが目立つことにはならないだろうと考えている。
「シーズン終盤を迎えて、私たちの長所を生かせるコースでのレースを楽しみにしている。最近のレース、特にスパでは、パフォーマンス面でのポテンシャルを示せたが、残念ながら様々な出来事があって、それを結果につなげることができなかった」
「シンガポールのように、タイトなコーナーと短い立ち上がり加速の連続するコースは、私たちが本来の実力を結果に結びつける絶好の舞台になってくれるはずだ」