英AUTOSPORTが2016年第14戦イタリアGPを戦った全ドライバーを10点満点で評価した。今回は最高点9点が、マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンを含む4人に与えられた。
この企画は英AUTOSPORTが数年前から行っているもので、各グランプリにおいてすべてのドライバーに関して主に予選と決勝のパフォーマンスを評価し、さまざまなソースから得た情報を加味して採点する。
■3位ベッテルと5位を争ったふたりに高評価
今回9点の評価がなされたのはセバスチャン・ベッテル、バルテリ・ボッタス、ダニエル・リカルド、ジェンソン・バトンの4人だった。
フェラーリのベッテルは、3番グリッドからスタートし、3位表彰台を獲得した。
「ベッテルは完成されたパフォーマンスを発揮した。忠実なティフォシの前で走ることでモチベーションがより一層高まったようだ。ただしマシンには彼らが期待する結果を出せる力はなかった」と寸評には記されている。
「スタート時にニコ・ロズベルグにチャレンジするのは難しかったが、ベッテルはマシンから最大限の力を引き出し、速く、クリーンなパフォーマンスを発揮した」
ウイリアムズのボッタスは5番グリッドからスタートし6位を獲得した。
「予選で2台のレッドブルを破った後、決勝では表彰台を狙っていたボッタスだが、タイヤが持たず、チャンスをつかめなかった」
「堅実で一貫したレースを走ったが、終盤リカルドを抑えきるだけの力はなかった。それでもボッタスは週末を通して良いパフォーマンスを発揮したと言える」
レッドブルのリカルドは、6番グリッドからスタートし5位をつかんだ。
「レッドブルにとって厳しい週末だったが、今回もリカルドは強力な走りをした。予選であと1000分の2秒速く走れれば、もう少し楽な展開になっただろうが、粘り強い走りによってボッタスをタイヤが苦しい状態に追い込み、レティフィーロ・シケインでチャンスを逃さず、ずばっとオーバーテイク、5位をつかみとった。状況を考えれば、最大限の結果だった」
■1周目を除いて上出来のバトン、冷静さを失ったアロンソ
マクラーレンのバトンは、14番グリッドからスタートし、12位でフィニッシュした。チームメイトのフェルナンド・アロンソにコース上で勝ったことが高く評価され、9点が与えられた。
「スタートを失敗し、ザウバーのマーカス・エリクソンとバトルをしている間にレズモでコースオフしたため、オープニングラップを終えた時点では最後尾に落ちてしまっていた。しかしその部分を除くと、彼の走りは見事だった」
「序盤にパラボリカのアウト側からエステバン・グティエレスをオーバーテイク。しかし何より印象的だったのは、ミドルスティントでタイヤをうまく管理しつつ、非常に速く走ったことで、アロンソの前に出たことだ。最も優秀なドライバーのひとりに勝つことは容易ではない」
そのアロンソは、12番グリッドからスタートし、14位フィニッシュという結果で、6点の評価にとどまった。
「予選で優れた走りをし、決勝序盤は、困難なマシンでトップ10圏内をしっかり走ってみせた。しかし最初のピットストップで(シグナルのトラブルによって)時間を失った後、冷静さを失ったようだ」
「ミドルスティントの走りはひどく、徐々に後退してバトンに抜かれた。無意味な3回目のピットストップで、スーパーソフトを履いてファステストラップを記録し、そのせいでグティエレスの下まで順位を下げた」
■イタリアGP 全ドライバーへの評価点
英AUTOSPORTによる2016年第14戦イタリアGPでの各ドライバーの点数は以下のとおり(10点満点)。
■メルセデス
ルイス・ハミルトン:8点
ニコ・ロズベルグ:8点
■フェラーリ
セバスチャン・ベッテル:9点
キミ・ライコネン:8点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ:7点
バルテリ・ボッタス:9点
■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド:9点
マックス・フェルスタッペン:8点
■フォース・インディア
ニコ・ヒュルケンベルグ:7点
セルジオ・ペレス:8点
■ルノー
ケビン・マグヌッセン:6点
ジョリオン・パーマー:7点
■トロロッソ
ダニール・クビアト:7点
カルロス・サインツJr.:8点
■ザウバー
マーカス・エリクソン:7点
フェリペ・ナッセ:6点
■マクラーレン
フェルナンド・アロンソ:6点
ジェンソン・バトン:9点
■マノー
パスカル・ウェーレイン:8点
エステバン・オコン:6点
■ハース
ロマン・グロージャン:8点
エステバン・グティエレス:7点