SF第5戦岡山で来日したバンドーン。先日結婚を発表した山本尚貴、F1シートが決まったバンドーンの幸せコンビ。 10日から開幕するスーパーフォーミュラ第5戦岡山。オートポリスの代替え戦としてフォーマットが替わり、2レース制が注目を浴びているが、もうひとつ、大きな話題がある。それはもちろん、先日のF1イタリアGPで来季のマクラーレン・ホンダのレギュラーシートが決まったDOCOMO TEAM DANDELIONのストフェル・バンドーンだ。
岡山国際サーキットの金曜の搬入日、バンドーンは早速ファンに囲まれサイン攻めに合い、スーパーフォーミュラの関係者たちから「おめでとう」と声をかけられるなど、国内トップフォーミュラからは久しぶりとなるF1ステップアップを祝福をされた。
改めてF1シート決定について聞くと、「本当に嬉しいよ。マクラーレン・ホンダは僕が子供のころに活躍していたパッケージだし、改めてその一員として来年走ることができる。子供の頃からの夢が叶ったよ。来年の開幕まではまだ時間があるけど、そこに向かってしっかりと準備を整えていきたいね」とバンドーン。
来季のF1参戦が決まったと同時に、バンドーンのスーパーフォーミュラの参戦は今季限りということが決定した。
「今シーズンの結果は少し浮き沈みが多い。鈴鹿みたいに良い結果もあれば、トラブルなどに悩まされたレースもあった。具体的な順位を目標に掲げるのは好きじゃないけど、残り3レースはチームのみんなとともに、もうひとつ良い結果を残したいと思っている。スーパーフォーミュラで残りも全力で戦うことが、来年に向けての良い準備になると確信している。これだけコンペティティブなシリーズで、レベルの高いドライバーたちばかりが揃っているからね。日本で可能な限りたくさんの経験を積んで来年を迎えたい」
そのバンドーンの試金石となるのが今回の岡山戦だ。5月の第2戦岡山では電気系トラブルが発生し予選Q1で脱落してしまい、ベストパフォーマンスが出せないままに終わってしまったが、岡山でのレースはこれで2度目で、経験済み。さらに今週末はGP2でも経験した2レース制で、馴染みが深い。バンドーンも、この点については前向きに捉えているようだ。
「この前はトラブルがあって良い結果を残せなかったけど、今回はどうだろうね。マシンの調子も上がったり下がったりだし、ここに関しても正直、まだまだセッティングを煮詰めていく必要がある。でも、うまくいけば間違いなく上位にいけると思うよ」
「2レースフォーマットはいいと思う。だからと言って変わる部分は特にはないけど、予選と決勝がそれぞれ2回ずつあって、その分(他の大会より)チャンスがあるということになる。片方が悪くても、もう片方で補えるからね。でも願わくば両方とも良い結果にしたいね」
これまでの“将来のF1ドライバー候補"から、正式発表を経て、晴れてF1ドライバーとなることになったバンドーン。今季は不運もあって思うような結果が出ていない分、残り3戦でなんとか巻き返しを狙いたいところ。まずは経験のある今週末の岡山で、どんな走りをするのか。来季への景気づけにしたいところだ。