フェリペ・ナッセは、現在の所属チームであるザウバーからウイリアムズへ移籍するかどうかも含めて、この9月が彼の直近の将来を決める「山場」になるだろうと述べた。
ウイリアムズでは、バルテリ・ボッタスの残留がほぼ確実と見られており、引退を決めたフェリペ・マッサの後任については、いまのところナッセとセルジオ・ペレスが有力候補とされている。当初、ウイリアムズはジェンソン・バトンの獲得を狙っていたが、彼は先日マクラーレンとの契約更新を発表した。また、ペレスについても、まだチームと彼のスポンサーとの契約がまとまっていないものの、フォース・インディアは来季も彼が残留するとの自信を示しており、ナッセがウイリアムズと契約する可能性は高まりつつある。
マッサの引退によって、自身のウイリアムズ入りのドアが開いたと思うかとの質問に、ナッセはこう答えている。
「それはいずれ明らかになるよ。この9月はドライバー市場でいろいろなことが起きるだろうし、僕らも早い時期に契約を決められればいいと思っている。僕だけでなく、他の多くのドライバーにとっても、今月がひとつの山場になると思うよ」
多額の「持参金」を持っているナッセは、2014年にテストドライバーとして1年間ウイリアムズに所属したことがあり、その間にチームと「すばらしい関係」が築けたという。しかし、現在の所属チームであり、今年の末で契約が切れるザウバーも、新たな出資者が現れたこともあって、来季の「魅力的な選択肢」のひとつであるとも語っている。
「僕が言えるのは、ウイリアムズとはずっとすばらしい関係を保ってきたということだ。2014年に一緒に仕事をした顔なじみのスタッフも、まだ大勢チームに残っている。ただ、僕としてはウイリアムズだけでなく、他のチームも含めて、いろいろな可能性を検討したい。とにかく間違いなく言えるのは、僕がウイリアムズに在籍していた1年間は、とても有意義なものだったということだ」
ナッセは、同じブラジル出身の先輩であるマッサが、先週末のイタリアGPで引退を発表するとは予想していなかったようだ。
「驚いたよ。最後に彼と会って話したときには、まだ1年でも2年でもF1でレースを続けたいように見えたからね。彼はとても謙虚な人物で、僕にとって本当の友人だし、僕がF1に来たときには、あたたかく迎え入れてくれた」
「僕がウイリアムズにいたシーズンには、ほんの1年間とはいえ、多くのことを学ばせてもらったし、彼のアドバイスはとても役に立った。彼はいまやグリッド上で最も経験豊富なドライバーのひとりだ。その彼とキャリアの一部を共に過ごせたのは、スゴイことだと思う。彼の今後の活躍を祈っているよ」