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スーパーGT第7戦タイ参戦の86マザーシャシーが岡山でシェイクダウン実施

2016年09月08日 16:11  AUTOSPORT web

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岡山国際サーキットでシェイクダウンされた新造車の86マザーシャシー。トヨタ・チーム・タイランドが使用する。
9月8日、岡山国際サーキットでスーパーGT第7戦タイに参戦を予定しているトヨタ・チーム・タイランドの86マザーシャシーがシェイクダウンテストを実施。無事に走行を終えた。

 10月8~9日に開催される第7戦タイには、地元チームのワイルドカード枠として、このトヨタ・チーム・タイランドの86マザーシャシーと、ヴァッターナ・モータースポーツのBMW M6 GT3が参戦を予定している。

 トヨタ・チーム・タイランドは2014年にもタイ戦に参戦した実績があるが、今回の参戦は2017年からのフル参戦を見据えてのもの。チャン・インターナショナル・サーキットでのレースでは、GTアジア等に積極的に参戦するシンハビールの副社長、ピティ・ピロムパクディと、14年もドライブしたナッターウッド・シャロエンスクハワタナがコンビを組む。

 チームが使用するGT300マザーシャシーの86については、第6戦鈴鹿の際にGTアソシエイションの坂東正明代表から新造のマシンが使用されることが発表されていたが、その新たなマザーシャシーが8日、岡山でシェイクダウンを行った。

 9月10~11日に岡山で開催されるスーパーフォーミュラ第5戦/全日本F3第13・14戦に向けた搬入作業が進むなかで行われたシェイクダウンは、今季GT300クラスでUPGARAGE BANDOH 86をドライブする中山友貴がステアリングを握り、午前、午後とも15周程度ずつを周回。システムチェックを中心としたメニューを終え、無事にシェイクダウンを終えた。

 今回走行したマザーシャシーの86は、昨年からGT300クラスで活躍している86のベース車とは外観が大きく異なっている。15年型のマシンは童夢の林みのる元社長がデザインしたものがベースだが、今回のマシンは中村卓哉開発部長を中心とした新生童夢の開発チームがCFDを使ってデザイン。「リヤハッチ、ルーフ、ドア以外は全部変わっています」というものだ。電装系も新しいものが使われている。

「空力性能の向上がいちばんの目標です。もともと童夢で作った仕様に対して、アップデートしないと競争が激しいGT300では取り残されてしまいますから」と中村開発部長。新造のカウルは童夢ならではとも言える美しい仕上がりで、どことなく童夢が手がけていたHSV-010のエアロを思わせる。

 今回のシェイクダウンを担当した中山は「UPGARAGE BANDOH 86からは正常進化を感じる印象です。最後の方はペースも上げましたが、システムも問題ありませんでした。新車は気持ちいいですね(笑)」という。

「終わってみて、童夢の皆さんがホッとした表情だったのがうれしかったですね。こういう役を与えていただいて光栄に思っています」

 SF、F3関係者も数多く見守るなかで走行を終えた86マザーシャシーは、翌週には船積みされ、トヨタ・チーム・タイランドに渡され、実戦デビューを迎えることになる。