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【SFビジュアル解説】“最短距離の移動”を追求したピット作業

2016年09月07日 20:51  AUTOSPORT web

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NAKAJIMA RACINGのピット作業
魅力的な要素が多いながら、その面白さが細かすぎて、パッと見で伝わりづらい現在のスーパーフォーミュラ。その魅力を不定期連載形式でお届けする。連載第1回目はピット作業に着目する。

 スーパーフォーミュラのピット作業は、他のフォーミュラカテゴリでは見ることのできない個性で溢れている。現在、ライバルチームも「作業スピードは最速チームのひとつ」と認める、NAKAJIMA RACINGの独特なアクションは、その代表例といえるだろう。今回はそのNAKAJIMA RACINGのタイヤ交換作業を連続写真とともに紹介する。

 スーパーフォーミュラのレギュレーションでは、同時に作業可能なメカニックの人数は6人までと決まっており、給油担当とマシンの停止、発進を促す車両誘導担当、そして消火担当を除く3人で4本のタイヤを交換をしなければならない。

 そのため、ひとりのメカニックに求められる作業量が多く、複数の作業をスムーズにこなすため、各チームさまざまな工夫を施している。

 NAKAJIMA RACINGは『とにかく最短距離の移動』をテーマに動き方を組み立てている。マシンがピットに入って来るまで、メカニックのひとりがジャッキを構えドライバーを待つ。

 これは、ドライバーが停止位置を確認しやすくなる効果を生むとともに、万が一停止位置をオーバーしてしまった際、マシンを適切な位置まで押し戻す作業のロスを抑えるためだという。その後の作業に関しては、連続写真でご覧いただこう。

連続写真:NAKAJIMA RACINGのピット作業
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 NAKAJIMA RACINGのピット作業の最大の特徴である、マシンを“飛び越える”動作に関しては、「作業時間を削るため、さまざまな方法を模索するなかで思い立った」というのが最初のアプローチ。

「わざわざマシンの反対側に走って回りこむのではなく、フロント部分を飛び越えてみよう」との一声で試したことがきっかけで、現在まで定着しているという。

 実際にタイヤ交換のみの作業は7秒ほどで、人数と作業内容を考えると驚異的な早さだ。


 スーパーフォーミュラでは特段フィーチャーされる機会の少ないピット作業。だが、そこには『制約のなかで如何にして最大限の結果を得るか?』という普遍的なレーシングスピリッツが現れている。

 テレビ中継やサーキットで観戦する際は、ピットクルーたちの動きにも注目してみると、よりディープにスーパーフォーミュラを楽しめるはずだ。