女性は結婚しても働き続けるのが当たり前の時代。とはいえ、出産しても仕事を続けられるかどうかは、会社の風土や結婚相手の考え方など、周囲の環境も大きく影響します。一生働き続けたい女性は、しっかり相手を見定めるもの。それが分かっていないなあと思う書き込みを、発言小町で見かけました。
今年7月に寄せられたトピックで、投稿者は「ずっと独身主義だったがアラフォーになり結婚を考えている」という37歳のビジネスマン。「専業主婦を養うつもりはないと言ってるのに」というタイトルです。年収は3000万円程で財産もある、何人か結婚相手の候補はいたものの、「外見は良くても専業主婦志向の女性ばかりでちょっと辟易しています」とボヤいています。(文:篠原みつき)
真剣に悩んでいるわけでもなさそうで、「自慢なの?」と思える上から不可解な目線。ネタの可能性も高いですが、多くの反応がありました。
「私の母は普通にやっていた」煽りなのか天然なのか
投稿者は「いい大人なら、妊娠時の一時や子どもが乳児の時以外は、自分で働いてお金を稼ぐべき」と主張。出産後1年くらい産休をとるというならまだしも、子どももいないのに専業主婦になりたいという感覚がわからないといいます。
「自分で働いて稼ぐべき」は単なるケチにも聞こえますが、自立した女性が好きなら考え方としては分かります。問題は彼が、家庭運営に自分がどう関わるかまったく考えていないように見えるところです。こんな書き方をしています。
「外注サービスもあるし、家事も昔よりやりやすくなっています」
「私の母や叔母は今よりもっと大変な時代に、2人の子供を育てながら普通に大手企業の管理職でした」
「祖父母の手厚い支援があったわけではありません」
書き込みに、「自分も家事や育児を一緒にやる」という考えは一切見えません。「体力的に厳しい」という女性の言い分に対し、「単なる甘え」にしか聞こえないとし、「ではなぜ体力がないのに、日本の女性は長生きなの?」と返して相手を黙らせています。
平均寿命まで持ち出して、「自分の母親はできたのだから、できるはず」と決めつけるあたり、到底仕事と育児の両立を希望する女性が結婚したい相手ではありません。さらに男性は「かといって、あまり性格のきつい方や、容姿に恵まれない方は相手にしたくありません」と書いており、アオリなのか天然の無神経なのかと疑ってしまいます。
「お金しか魅力がないからお金目当ての女しか集まらない」という声も
最後に投稿者が、専業主夫希望でない女性は「なぜそんなに少ないんでしょう?」と問いかけると、厳しい答えが多く寄せられていました。
「お金しか魅力がないからでしょ。だからお金目当ての女しか集まらない。」
「共働き希望の女性は、自分で稼いでいるから男性の性格を重視します。 家事育児に非協力的なマザコンなんて論外です」
中には「トピ主と同意見で、最初から専業主婦希望の女性は理解できません」という声もあり、「周囲は旦那が高収入でもしがみつきたくないからバリバリ働く女性ばかり」とのこと。
しかし、「そういう人は若いうちに考え方が合う相手を交際範囲からみつけて結婚している」というもっともな指摘が複数ありました。
投稿者の文章には相手を尊重する気持ちが感じられず、女性を「ともに生きていく相手」としてではなく「母親のように一人で何でもこなす女性」という理想を求めているだけに見えます。理想の相手を求める前に、共働きしたい女性にとって自分が理想の相手かどうか、よく考える必要がありそうです。(文:篠原みつき)
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