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フェラーリ会長が敗北宣言。「今季開発は失敗」

2016年09月07日 16:11  AUTOSPORT web

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2016年イタリアGP セバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネン(フェラーリ)
フェラーリ会長セルジオ・マルキオンネが、フェラーリF1チームは、今年、メルセデスに追いつくという目標を達成できないと認めた。

 去年3勝を挙げたフェラーリは、チャンピオンであるメルセデスとの差を縮めることを目指して今季に臨んだ。しかし今年は14戦を終えた時点で2位が最高位、現在レッドブルにも抜かれてランキング3位に落ち、ポイントリーダー、メルセデスとの差は219点に拡大している。

 セバスチャン・ベッテルが3位、キミ・ライコネンが4位という結果だったイタリアGPの週末、マルキオンネは報道陣に対して次のように語った。

「我々は目標に達することができなかった。私はそう考えている」

「事実から目をそむけても意味がない。マシンのパフォーマンスが足りない。うまく開発することができなかった」

「(開幕戦)オーストラリアはいい形でスタートしたが、いろいろな理由でシーズン中にマシンを開発することができなかった」

「2015年に3勝を挙げたため、2016年に向けて少し楽観的になりすぎていたのだろう」

「ライバルたちは大幅に改善したのに、我々は立ち止まったままだった」


 マルキオンネは、前任者ルカ・ディ・モンテゼモロから職務を引き継いだ後、チームは改善していると主張する一方で、今年の戦いはもう諦めざるを得ないと語った。

「スクーデリアには状況を好転させる力があると確信している」
「だが残念ながら、今シーズンはもう残りレースが少ない。マシンの変更については、今までよりも自信を感じているのだが」


 テクニカルディレクターであるジェイムズ・アリソンの離脱については、マルキオンネは問題の重要性を否定、チーム内に優れた人員がそろっているため、アリソンがいなくてもチームは成功を果たせると主張した。

「ジェイムズは技術者として極めて優れており、クルマに関してさまざまなスキルを持っていた」

「だが彼はパワーユニット担当ではなかった。その分野の担当は(アリソンの後任を務める)マッティア(・ビノット)であり、彼は素晴らしい仕事をしてきた。2014年の終わりから今までの間に、パワーユニットを大きく向上させた」

「我々の組織の中には才能ある人物が大勢いる。状況を変えるためにヒーローをチームに迎えようとは思っていない」