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ERC:最終戦キプロスで多額賞金「ゴールデン・ステージ」構想の復活を発表

2016年09月07日 15:01  AUTOSPORT web

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前戦の地元チェコで勝利を挙げたヤン・コペツキーのシュコダ・ファビアR5
8月末にチェコで開催された第8戦バウム・ラリーでは、地元出身のベテランドライバーであるヤン・コペツキーが勝利を挙げたERCヨーロッパ・ラリー選手権。そのERCを運営するプロモーターのユーロスポーツは、10月7-9日に開催される最終戦のミックス・サーフェース・イベントであるキプロス・ラリーにて、最終2ステージにおよそ6万ユーロ(約680万円)の賞金を掛けた“ゴールデン・ステージ”構想を復活させることを明らかにした。

 この“賞金ステージ”のフォーマットが最後に使用されたのは、FIAのヨーロッパ選手権昇格前であるIRCインターコンチネンタル・ラリー・チャレンジ時代の2011年にさかのぼる。現在、WRC世界ラリー選手権のヒュンダイ・ワークスに所属するティエリー・ヌービルが、ドライバーズタイトルを確定した翌日に、4万ユーロ(約460万円)の賞金を手にしている。

 このステージ・ウイナーズ・プライズは、ユーロスポーツとキプロス観光局のコラボレーションで実現したもので、通常のERCイベントでトップ7ドライバーに支給される総額2万ユーロ(約230万円)の賞金に上乗せされる形となる。

 ゴールデン・ステージはキプロスの最終レグに設定される両ステージともに、ターマックとグラベルを組み合わせたミックス・サーフェスのSSとなり、ゴールデン・ステージ1と名付けられたSSは22.10km、最終SSのゴールデン・ステージ2は14.50kmとなる。

 テクニカルかつ高速なゴールデン・ステージ1は、ターマック22%、グラベル78%の構成。超高速ステージとなるゴールデン・ステージ2は、ターマック14%、グラベル86%の滑りやすい路面構成になるという。

 この両ステージのタイムを合算して最速を記録したドライバーに、この賞金が贈られることになる。

 ERCコーディネーターのジャン-バティスト・レイは、このプランを選手権にとってのプラスだと評価する。

「これはドライバーとエントラントチームにとって素晴らしいニュースであり、キプロス当局とユーロスポーツによる多大な支援により実現したものだ。この最終ステージによって、キプロス・ラリーだけでなく今季のERCにふさわしい、スリリングなフィナーレになるだろう」

 最終戦キプロスを前に、9月16-18日には第9戦となるラトビアでのグラベルイベント開催が予定されており、今季はクレイグ・ブリーンやフレディ・ロイクス、そしてコペツキーといった有力ドライバーが勝利を挙げているものの、年間を通してシリーズを追いかけてきたポーランド人ドライバー、カエタン・カエタノヴィッチが大量リードを築いていおり、この週末にもタイトルを確定させる可能性が高くなっている。