フェラーリとレッドブルに続き、メルセデスが2017年用F1タイヤの開発テストを開始した。今週は同時にフェラーリもテストを行っている。
来季F1マシンのペースを大幅に向上させるためのレギュレーション変更に伴い、ピレリは今より25パーセント幅広いタイヤを導入する。その開発のため、3チームが来季のダウンフォースを考慮してモディファイした2015年型マシンを使用して10回にわたってテストを行う予定となっている。
フェラーリとレッドブルはすでに8月にテストを行っており、第3回および第4回テストは、9月6~8日にメルセデスがポール・リカールで、6~7日にフェラーリがバルセロナで行う。どちらも初日はドライコンディションの下で走行が行われた。
メルセデスからはパスカル・ウェーレインが参加し、3日間すべて走行する予定。初日、ウェーレインは134周を走った。
フェラーリは初日はキミ・ライコネンが担当、111周を走行している。翌日はセバスチャン・ベッテルがテストに参加する。
来季F1マシンはバルセロナでは1周あたり約4秒速くなる見込みだが、現段階のテストではそういったタイムは記録されないだろうとピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリーは語っている。
「このタイヤでどこまで速くなるかという予想をするのは、今の段階ではまだ早すぎる。今はラップタイムは全く重要視していない」
今週のテストの最大の目標は、来季に予想されているダウンフォースレベルにより近い状態でのシミュレーションを行うことだという。8月のテストで使用されたマシンはダウンフォースに関して期待されたレベルではなかったため、今回さらにモディファイされた。
「しっかりしたテストの基礎を確保する必要がある。来シーズンに予想しているダウンフォースレベルに近いものでテストしたい。ダウンフォースレベルはコンパウンドの挙動や反応に大きな影響を及ぼすからだ」とヘンベリー。
「それが、今週テストをして確認する項目のひとつだ。フェラーリは(マシンを)さらにモディファイしてきた」
「チームも含めて、全員が今、学習の過程にある。彼らは我々に優れたベースラインを提供するため、素晴らしい仕事をしてくれている」