マクラーレンCEOのロン・デニスは、来季からチームのリザーブドライバーとチームアンバサダーという役割をこなすジェンソン・バトンについて、他のF1チームから契約のオファーがあったことを明かした。
バトンは2017年のドライバー市場においてのウイリアムズのキーマンとされ、経験豊富なワールドチャンピオンとしてチームへの貢献を期待されていた。
しかし、マクラーレンのCEOであるデニスは、2018年にドライバーとして復帰するオプションと共にバトンの残留を発表した。現チームメイトのフェルナンド・アロンソの契約は3年間であり、2018年以降の契約延長をしない限り2人が被ることはない。
「ジェンソンは他チームからオファーをもらっていたが、それを断わった」とデニスは明かす。
なぜジェンソン・バトンは2018年にドライバーとして復帰するのか、その際マクラーレン以外でレースをする可能性はあるのかなどを問われると、デニスは少し言葉を濁した。
「その類の質問に正確な答えというものは今は出てない。なにせ、我々も現在を生きている。ジェンソンに対するオプションを行使するかしないかをは決めるのは、2018年に我々がそこにいる時でいいじゃないか」
「ジェンソンはモチベーション、集中力、すべてを考慮し、この決断に至った。我々の一方的な決断ではないのだ」
「何が明確になっているかというと、ジェンソンが2018年にF1を乗るならば、それはマクラーレンだということだ。ジェンソン自身も他のチームのクルマに乗りたいとは思わないだろう」
しかし、バトンは"来季のマクラーレン以外のクルマ"に乗るオプションもあると、先週のスパで語っていた。
一方、来季のマクラーレンのレギュラードライバーとなるストフェル・バンドーンは、2009年のワールドチャンピオンの後釜として重責を担うことになる。
「僕のような若いドライバーがバトンの後釜になるのは簡単なことじゃない。でも、この挑戦に気持ちは高ぶっている」とバンドーン。
「(マクラーレン・ホンダの)ドライバーは両者とも偉大なワールドチャンピオンだ。今年はリザーブドライバーで彼らとは全く異なるポジションからいろいろと学ぶことがあり、どうチームのためにプッシュし、どうすればチームの発展につながるのかなど多くのことを習得できた。来季は3人でチームを後押ししていく体制だから、大きな成功を見込めるんじゃないかと思っている」
そのバトンは、バンドーンについて"完璧な"ステップアップをしていると話す。
「彼のGP2で残した功績を見ればわかると思うが、ストフェルは間違いなく突出した才能を持ったドライバーだということだ」
「そしてこのF1を経験し、順調に成長を見せている。今季はマクラーレンの第3ドライバーとして、2人のワールドチャンピオンから学ぶことができ、F1ドライバーとしてキャリアを積むには最高のポジションだと思う」
「彼が決意を固めているのはわかっている。とりあえず様子を見ようじゃないか」