レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、現在GP2でランキングトップに立つピエール・ガスリーが、F1シンガポールGPからダニール・クビアトに代わって出場するとの噂を否定した。
イタリアGPの日曜日、ガスリーがクビアトに代わってトロロッソに加入するとの噂が浮上。ガスリー自身が発言しているとテレビクルーが伝えると、マルコは即座に否定し、以下のように語った。
「クビアトは間違いなく、シンガポールでもトロロッソから出場する。今シーズン残りのレースもだ。その話は初めて聞いたので、確認しなければならない。ガスリーが、そんな馬鹿げたコメントをするとも思えない」
ガスリーはツイッターに「シンガポールでダニエルに代わるなんて言ったことはない。できるだけ早い時期に、F1でチャンスを得たいと言っただけだ」と、#rumor(噂)のハッシュタグを付けて投稿している。
今季のGP2はマレーシアとアブダビの2戦を残すのみとなっており、ガスリーはランキング2位に10ポイントの差でトップにつけている。マルコは今シーズン中に、ガスリーがフリー走行を担当する可能性も否定した。
「誰がマシンに乗るかは、我々が決める。彼が金曜日にマシンに乗ることはない。金曜日にシミュレータに乗ることはあるが、マシンには乗らない」
すでにカルロス・サインツJr.は来季も残留が確定しており、トロロッソに残されたシートはひとつとなっている。今季序盤にレッドブルから降格となったクビアトの去就については、まだ決定が下されていない。しかしマルコは、今シーズンのクビアトの運のなさに同情しており、将来を決定する時期としては早過ぎると言う。
「我々がクビアトについて、十分な情報と知識を得られたときに決定する。いまの彼は技術的な点と競技的な点で多くの不運に見舞われているので、ここで判断するのは不公平だ」
クビアトはモンツァでも苦戦し、1周目のシケインで発生した事故でフロアにダメージを負い、リタイアを喫している。ガスリーの噂について、クビアトはこう話している。
「彼(マルコ)が十分に説明してくれたと思うから、問題はない。あれこれとオプションがあって、契約がある。どうなるかは様子見だ。時が来れば、密室ですべてに関する話し合いを行う。チャンスがないとわかっている2戦(ベルギーとイタリア)を戦った。このあとはチャンスに恵まれるだろう。僕らが、どうやってリカバーしていくかを見れば、もっと情報が得られるだろう。僕は僕の仕事をして、楽しむだけだ。自分のやっていることは気に入っている」