フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは、F1イタリアGPでフェラーリが戦略ミスをしたとの批判を一笑に付した。
モンツァでのセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンは、メルセデスのニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンに大差をつけられて、3位と4位でレースを終えた。現チャンピオンチームのメルセデスが1ストップ作戦を選んだのに対し、フェラーリの戦略は2ストップだった。
モンツァのパドックで、アリバベーネは「レース直後、1ストップのほうが優れた作戦だったのでは、という声を聞いた。エンジニアと一緒に笑ってしまったよ。1ストップでは防御に回るしかないが、我々は逆に積極的だったんだ。彼ら(メルセデス)と同じ戦略をとっていたら、おそらく11秒遅くなっていただろう。我々は速いほうの戦略を選択した」と語っている。
ライコネンに約6秒の差をつけてフィニッシュし、チームのホームレースで唯一の表彰台を獲得したベッテルは、レースではすべてを出しきることができたと言う。
「これまでと同じように、メルセデスに対抗するのが難しいことはわかっていた。けれども我々は素晴らしい仕事をし、3位と4位でフィニッシュした。できるかぎり最高の結果だったと思う。異なる戦略をとり、最終的にはタイヤも僕らのほうが新しかったので、速さを得て追いつくことを期待した。でも彼らにプレッシャーをかけられるほどではなかったね。ここ最近では最高のレースだったよ」
ポールポジションのハミルトンがスタートに失敗し、ベッテルはロズベルグ攻略を試みたが、ハミルトンの追い上げは避けられなかったと語る。
「ルイスの方がピットが1回分少なかったから、抜かれることは明白だった。問題は、彼に大きな差をつけられたこと。僕らには追いつけるだけの速さがなかった。ペースは良かったが、結果は予想どおりだ。彼らのレースペースのほうが速く、最終的な結果としては順当なものだった」