2016年F1イタリアGP決勝で、マノーのパスカル・ウェーレインはリタイア、エステバン・オコンは18位だった。
■マノー・レーシングMRT
パスカル・ウェーレイン 決勝=リタイア
当然のことながら、とてもがっかりしている。エンジニアが無線で「クルマを止めろ、クルマを止めろ」と言っているのを聞いた時、最初は彼の言葉が信じられなくて、聞き間違いではないか確かめたほどだ。もちろん、それにはクルマを守るという正当な理由があったわけで、僕も自分がやるべきことはわかっていた。ただ、あの瞬間には、自分が言われたことを信じたくなかったのだと思う。
チームはクルマに関して本当に大きな進歩を実現しつつあり、そうした明るい兆候が見えているだけに、今日のリタイアは受け入れ難いものだった。予選では2台のマクラーレンの間に割って入り、Q2あるいはもうひとつ上でも戦えるという期待を感じさせ、予選でもレースでも直接のライバルたちを抑え続けたのだからね。
そう、このクルマでどこまでやれるかがわかっていて、週末を通じて今回もハードにプッシュしてきたからこそ、今日起きたことを受け入れるのが難しかったんだ。
チームもこのトラブルをできるだけ早く解決したいと考えている。実際、誰もが落胆しているし、選手権で現在のポジションを守りたいのなら、今日のようなチャンスを逃してはいけない。シンガポールでは、またしっかりと戦いたい。僕自身も楽しみにしているレースだからね。いいところを見せるのは可能だと思っているよ。
エステバン・オコン 決勝=18位
目標はチェッカードフラッグを受けることだった。ただしもっとずっと上のポジションでね。
僕のグリッドからだと、長くてタフなグランプリだった。ミディアムタイヤで32周という超ロングスティントを走ったものの、その間に僕らが期待した、レースの状況が大きく変わるようなチャンスは訪れなかったんだ。次に履いたソフトタイヤも、最後は本当にギリギリだった。そう考えると、特にパスカルのクルマにトラブルがあっただけに、フィニッシュできて良かった。
こうしてレースディスタンスを2回走りきって、僕はタイヤとレースのマネジメントについて多くのことを学んだ。そろそろ、この経験を生かして何かを勝ち取る準備ができたように思う。ここでも、もっと良い結果を手にするポテンシャルはあったと思うので、それが実現できなかったのは残念だ。
ここ2戦はそれぞれの難しさがあったが、僕にとってはF1での最初の2戦でもあった。スパでは、ここへ至るまでの長い道のりの末に、F1デビューという夢を果たした。この週末も、いろいろなことがうまく行っている時には、クルマも僕自身も進歩していることを確かめられた。
今日の結果については残念だけど、これから残り7戦でもっと良くなっていくのを楽しみにしているし、遠からず僕の期待どおりになると思う。