関口雄飛 関口雄飛プレスリリース
2016年8月31日
SUPER GT 第6戦鈴鹿1000km、表彰台への期待が高まったものの、
雨に翻弄された関口雄飛。入賞記録をまたも更新し、15戦連続へ!
2016年SUPER GT第6戦、「2016 AUTOBACS SUPER GT Round 6 45th International Suzuka 1000km RACE」は、8月27~28日に、三重県、鈴鹿サーキットで開催されました。
先日、ツインリンクもてぎで開催された全日本スーパーフォーミュラ第4戦で見事ポール・トゥ・フィニッシュで初優勝を飾った関口雄飛は、各方面から大きな注目を集めていましたが、多忙を極めるスケジュールに追われ、初優勝の喜びの余韻に浸る時間もなく金曜日に鈴鹿サーキットへと入りました。
土曜日の朝のフリー走行では、開始20分でGT300車両のクラッシュの為に赤旗中断。その時点で関口雄飛の駆るLEXUS TEAM WedsSport BANDOHのマシンは、唯一1分48秒台に突入するトップタイムをマークしていました。
セッション終了までに、国本雄資選手と共に与えられたプログラムを着実にこなしつつセットアップを煮詰め、最終的に1分48秒208、3番手でフリー走行を終えました。
午後2時30分、気温31°C、路面温度43°Cと、朝に比べれば一気に気温、路面温度ともに上昇し、蒸し暑さの中での予選となりました。
Q1アタッカーは関口雄飛。ますは最初のアタックで2番手につけると、2周目のアタックで1分48秒007をマークしてトップ浮上。結果的には2台のマシンが関口雄飛のタイムを上回ったものの、レクサス勢のトップ、3番手でQ1を通過しました。
予選Q2を担当した国本雄資選手も良いアタックを見せ、総合4番手タイムをマーク。19号車はレクサス勢のトップで予選を通過し、決勝レースでは2列目からのスタートを迎えることとなりました。
決勝レース当日、近づきつつある台風の影響でサーキット周辺は朝から雨模様でした。レースが始まる前に行われた20分間のフリー走行は完全なウェット。関口雄飛、国本雄資選手ともにステアリングを握りましたが、ウェット路面に対するフィーリングはいまひとつで、決勝スタートまでに天候の回復を祈るばかりでした。
正午を過ぎると雨が止む時間も多くなり、スタート直前の気温は27°C、路面温度は30°Cというハーフウェット路面でした。スターティンググリッドへの試走はレインタイヤを装着した19号車でしたが、スタート直前にスリックタイヤに交換。やや濡れた路面でのスリックタイヤを得意とする関口雄飛に賭けた戦略に出たのです。その動きを察して、周囲のマシンも皆、慌ててスリックタイヤに履き替えるという状況になりました。
スタート直後、前のマシンをパスしようと動いた関口雄飛は、逆に左側のダートまで押しやられ、5番手までドロップしてしまいます。その際に濡れた土を踏んだせいか、一瞬遅れてしまい6番手までポジションを落としてしまいました。
その後は落ち着きを取り戻し、いつものようにタイヤを温存しながらコンスタントに周回を重ね、勝機を待つ作戦です。6周目を過ぎたあたりからGT300マシンの周回遅れが出始め、鈴鹿サーキットという抜きにくい状況もあって、トップグループはかなりの接近戦となりました。
16周目に5番手、そして25周目に4番手へとポジションアップし、31周目にそのまま国本雄資選手へと交代。今回のレースは新たなルールとして5回のピット作業が義務付けれれたため、各チームとも30周前後でルーティンのピット作業を考えていました。
国本選手もコンスタントな走りを見せていましたが、時に後続車両と激しいバトルを演じ、軽い接触をするほど激しい攻防戦を繰り広げました。審査委員会からはレーシングアクシデントと判断され、特に両者にペナルティが課されることのない、フェアなバトルだったと思います。
レースはLEXUS TEAM WedsSport BANDOHにとって厳しい展開となりました。何かに当たって破損したフロント部分のカナードウィングが剥離しそうで危険だと判断され、それを外す作業を強いられたことによってタイムロスを生じたり、その外した部品の空力的な効果が片方だけ無くなったために、ハンドリングに影響が出てペースが上がらなくなったりもしました。
そんな中、チームは一丸となって完走、そしてひとつでも順位を上げるべく精一杯戦いました。ふたりのドライバーも雨が降ったりやんだりする混沌とした状況にもめげず、ミスなく6時間近いレースをコンスタントに走り切りました。
上位陣の中にも、火災事故でリタイアしたり、ペナルティを課される選手が出たり、最終ラップで雨に足をすくわれクラッシュするマシンが出たりと荒れた173周のレースでした。その中で、LEXUS TEAM WedsSport BANDOHと関口雄飛、国本雄資選手は今回のレースでも見事5位入賞を果たし、スーパーGT選手権で15戦連続入賞と、またひとつ記録を更新したのです。
■関口雄飛のコメント
「土曜日の走り始めは、今年一番のフィーリングでした。でも予選までに10°C以上も路面温度が上昇してしまい、結果は4番手でした。それでもチームにとってGT500に参戦して以来、ドライ路面での予選では最上位の結果ですし、自分たちができる最大限の努力をして、レクサス勢のトップで通過した結果ですから、素直に嬉しかったです。
その期待に反して今日のレースは昨日までの速さが見せられず、長く厳しい戦いになってしまいました。
スタートで幅寄せされたのには驚きましたが、頭の中に連続完走記録とポイントのことが瞬時に浮かび、自分は何も悪くないのですが、あえて冷静にアクセルを戻して接触を避け、芝生に逃げて自分のマシンを守りました。
そこから追い上げていったのですが、路面温度やコンディションのせいか、昨日のようなフィーリングがなく、思ったようにペースを上げられない苦しいレースになってしまいました。レース中もタイヤを温存し、いたわりながらもペースを上げようと頑張ったのですが、上位3台のペースは速かったですね。でもドライバーふたりとも、オーバーランしたり、スピンしたりすることなく、チームも様々な緊急対応をミスなくしてくれたので、5位という結果が得られました。今日の僕たちのポテンシャルを考えれば、価値ある5位だったと思います。悔しいけれど、今日はそれが精一杯でした。次はタイのレースですが、ここも我々にはあっているサーキットだと思うので、勝利を狙って頑張っていきます。最後になりましたが、今日の長いレースを最後まで応援してくださったファンの皆さん、本当に応援ありがとうございました」