マクラーレン・ホンダが、2017年のレースドライバーとしてフェルナンド・アロンソとストフェル・バンドーンのペアを起用する一方で、ジェンソン・バトンと2017年から2年間の新契約を結んだことを発表した。新たな形態の契約に至った理由について、バトンが語った。
イタリアGPの土曜夕方、マクラーレン・ホンダは、バトンは今後も「チームの主要メンバーとして積極的に活動する」と発表、「今後もマシン開発にかかわっていき、状況によって必要となれば、レースに出場する」と説明した。
今回の契約について、バトンは次のような声明を発表した。
「チームの主要メンバーとしてマクラーレン・ホンダに残れることをうれしく思う。新しい役割に興奮している。(グループCEOである)ロン(・デニス)と何度も何度もじっくり話し合いをした結果、この役割が決まった。成功を追い求めるためのチームの取り組みに、より深くかかわっていけるのが楽しみだ」
「僕はマクラーレン・ホンダを愛している。僕が今まで働いてきたなかで最も優れたスタッフで成り立っているチームだ。他のF1チームで走ることは全く考えていない」
「ひとつはっきりさせておきたい。僕は断じて引退するつもりはない。2017年と2018年の契約を結んだ。マシン開発に取り組み、いずれ新車に乗る予定だ」
モンツァにおいて、バトンはより詳しく、この決断の理由や今後の計画について話している。
「(サマーブレークの間)友人たちや家族と一緒に素晴らしい時間を過ごした。17年間の(F1生活の)中でそういう過ごし方はなかなかできずにいる。僕は19歳の時からF1の世界で生きてきて、今は36歳だ。グランプリに行く時間の他には、グランプリへの準備をし、回復に努めている」とバトンが話したとF1iが伝えている。
「(サマーブレークの間に)スパでロンと話し合いを始めようと決めた。それ以来、将来についてずっと話し合ってきた。その結果、今、来年から2年にわたる契約をマクラーレン・ホンダと結んだことをお話しできる。皆さんが予想していたとは違う形だろうけどね」
「来年、僕はチームのアンバサダーを務め、チームの向上のため、あらゆる形で貢献していく」
「シミュレーションの仕事をするとともに、今の状態を保つため、今まで以上にトレーニングをする。正しい状態を維持し、できるだけ多くのことをインプットするため、たくさんのレースをする」
「(来年は)この17年とは違うことをする。自分自身のスケジュールに従って過ごし、起きたい時に起き、したいことをする日々が増える。友人と過ごす時間が増えるし、何より家族との時間を今よりもっととれるようになる。この17年間、家族とはあまり頻繁に会えなかった。だからそれがとても楽しみだ」
「今までF1のスケジュールの関係でできなかったことでやりたいことはたくさんある。たとえば僕はトライアスロンが大好きだ。F1ドライバーであっても、レーシングドライバーでない部分の人生もある。僕は2017年に休みをとる必要があった」
「だから2017年は休暇をとる。そして2018年に関しては、マクラーレン・ホンダは僕をレースに出すオプションを有している。素晴らしいことだよ。人生は長い」
「さらに2年間、チームと共に働くという契約に至ったことに、とても満足している。2017年にこのチームをできるだけよくするため、全力を尽くしていく」