「センターステージ」に出展する「ルーシーポップ」の神山太は、香港市場の魅力について「プロパーで買ってもらえる経済的な豊かさ」とコメント。英語圏ということもあり、中国本土より参入障壁が低いことを強調しており、シンガポールやヨーロッパなどへのビジネスの広がりも期待できるという。ローランド・ベルガー社による「相手国の産業政策・制度構築の支援事業(中国:我が国のファッション産業の国際競争力強化及び関係機関の連携を通じた中華圏市場への進出可能性の検討)」の最終報告書では、香港を情報発信と経済活動の拠点とすることの有効性についてレポート。中国・香港間の貿易協定を活用し、香港に物流拠点を置くことで中国への商品供給を円滑に低コストで行うことが可能となることや、中国とコネクションを持つ香港企業との連携によって中国展開に向けた有効なアプローチになることなどが報告されている。実際今年3月には「エフィレボル(.efiLevol)」や「ジュンハシモト(junhashimoto)」などが香港に出展しており、東・東南アジア進出に向けたゲートウェイとしての機能を持つ都市として香港に進出する日本ブランドが増えている。
神山太は「バイヤーを呼ぶために現地パートナーと協力すること、そしてイベントを行い展示会前にブランドを認知してもらうことで、出会いだけで終わらない商談に繋がる展示会にすることが必要だと考えています」と語っており、これまで海外での展示会でも試着イベントを行いブランドの認知度を高める施策を実施。「センターステージ」でも開催前に「Kawaiiグランプリ in HONG KONG」と題したファッションイベントを開催する予定で、SNSなどを活用して集客に繋げていきたい考えだ。
「センターステージ(CENTRESTAGE)」は、アジアをターゲットに200以上のブランドを集積してランウェイショーや展示会などを開催するイベント。日本からは新津兄弟が手がけるブランド「ニーツ(niitu)」や「ワンピースとタイツ」の新ラインで、古着をベースにした「フルギ ト レース」、香港をはじめインドネシアやパリなどで展示会を開催してきた「ルーシーポップ」などが参加する。
■Lucy Pop