ピレリは、2016年F1第13戦ベルギーGPと第14戦イタリアGPのフリー走行でテストしているプロトタイプのタイヤに、問題があることを認めた。
スパとモンツァで外部からの衝撃に強いプロトタイプがテストされているが、ピレリのレーシングマネージャーを務めるマリオ・イゾラは、スパで使用したタイヤについてポジティブなフィードバックはなかったという。
「ふたつの重要な課題があった。ひとつは負荷についてで、左リヤタイヤへの負荷を考慮して製造されていたが、実際にクルマにどのような影響があったのか調査したい。タイヤに発生する自然な力であり、影響のあるクルマとないクルマが存在しているからね」
「もうひとつは、スパではソフトタイヤと比べてグリップが落ちるという報告も受けていた。同じコンパウンドなので奇妙な現象といえるが、なぜそうなったのか現状で説明することはできない」
またイゾラは、あるチームからはソフトタイヤと比べて0.8秒ほど遅いという報告も受けているという。
「スパはロングコースなので、ラップタイムは大きな比較対象だ。いずれにせよ、原因を調べなければいけない。もしタイム差が大きければ、その違いをくわしく理解する必要があるだろう」
ピレリはFIAに報告書を提出する前に、イタリアGPでのチームとドライバーからのフィードバックを精査し、約1カ月後に迫る10月上旬のマレーシアGPで、その答えを出す予定だ。
「時間は迫っている。新しいコンストラクションのタイヤをセパンで導入したいところだが、そうなれば早急な判断が求められる」
「すべてのデータを調査し、FIAと今後の動きについて話し合わなければいけない。もし導入が遅れる場合、追加のテストは行わないつもりだ。また、もしマレーシアに間に合わなければ、今シーズン中に導入できるかどうかわからない」
「もしマレーシアで導入するのであれば、来週にはすべてのデータをそろえて、来週末までにすべての作業を終える必要がある」