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Honda MotoGP第12戦イギリスGP MotoGPクラス初日レポート

2016年09月03日 17:31  AUTOSPORT web

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カル・クラッチロー
2016.09.02 ロードレース世界選手権 第12戦 イギリスGP フリー走行

[MotoGP] クラッチローが3番手、マルケスが5番手、ペドロサが9番手で初日を終える

2016年9月2日(金)・フリー走行
会場:シルバーストーン・サーキット
天候:曇り、ときどき雨
気温:19℃
コースコンディション:ドライのちウエット

MotoGP レポート
 第12戦イギリスGPのフリー走行は、終日厚い雲が空を覆い、Moto2クラスは、午前午後ともにセッション中盤から雨になりました。Moto3クラスとMotoGPクラスは、両セッションともにドライコンディションで行われました。

 午前に行われた1回目のセッションは気温16℃。路面温度は17℃。午後になると気温は19℃、路面温度も20℃まで上がりましたが、難しいコンディションの中での走行となりました。そんな中、前戦チェコGPで念願の初優勝を達成したカル・クラッチロー(LCR Honda)が、地元ファンの声援の中で快調にラップを縮め、3番手で初日を終えました。一時はトップに浮上したクラッチロー。2連勝の期待が膨らむ快走に、地元ファンは大喜びでした。


 MotoGPクラスで4年連続のポールポジション(PP)と2年ぶり2度目の大会制覇を狙うマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、1回目のセッションで転倒を喫しましたが、その遅れを取り戻し、5番手でこの日を終えました。転倒したのは、フロントにミディアムタイヤを選択したアウトラップ。低い気温と路面温度の中であっという間の転倒となりましたが、原因が分かっているだけに、影響はありませんでした。土曜日が雨の予報のため、この日は、ドライコンディションでのテストに集中。決勝に向けてできる限りのメニューを消化しました。

 シルバーストーン初制覇を狙うダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、1回目のセッションで8番手、2回目のセッションで9番手につけました。この数戦、初日のセッションでタイムを更新できないことが多いペドロサですが、前戦チェコGP後の公式テストで一歩前進。その成果を感じさせる初日になりました。2日目の予選では、さらにポジションを上げて、自信を取り戻していく意気込みです。

 第10戦オーストリアGP以来の復帰、そして3戦ぶりの決勝レースに挑むジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、17番手で初日を終えました。第10戦オーストリアGPで痛めた背中は順調に回復。全く影響がない状態となりました。しかし、右手首はまだ完全ではなく、痛みを抱えての復帰戦となりました。今大会は体調の回復に重点を置き、身体の回復に合わせてペースを上げていくことになります。

 チームメートのティト・ラバトは、低い気温と路面温度の中でリアタイヤのグリップをうまく引き出せず苦戦。2日目は問題解決に全力で挑みます。



カル・クラッチロー(MotoGP 3番手)
「悪くない一日でした。午前のセッションは順調で、いくつか試さなければならないことがあり、それをこなしていたのですが、セッションを終えたら11番手。天気が悪くなっていたし雨も降り始めていたので、このままではダイレクトにQ2に進めないと心配になりました。しかし、午後のセッションもドライコンディションになり、タイムもポジションも上げられたのでよかったです。日曜日の決勝に向けて、まだまだやらなければいけないことがありますが、天気ばかりはどうにもなりません。チームはすばらしい仕事をしてくれているし、どんな天候であれ、引き続きがんばります」

マルク・マルケス(MotoGP 5番手)
「初日としてはいい一日でした。特に午後のセッションはよかったです。午前のセッションは、フロントにミディアムを入れましたが、いい選択ではありませんでした。気温も路面温度も低く、ゆっくり走っていたのですが転んでしまいました。午後のセッションは、決勝に向けて、リアにはハード側の選択となるミディアムをチョイスして走行したところ、よく機能していました。引き続き、セットアップに取り組まなければなりません。ソフトタイヤのテストもする必要があります。重要なことは、ペースよく、気持ちよく乗れていることです。すべて順調だったし、今日はハッピーでした」

ダニ・ペドロサ(MotoGP 9番手)
「今日は、午前午後のセッションともに、ドライコンディションで走れてとてもラッキーでした。とにかくドライコンディションで走ることが、今はとても重要です。シルバーストーンは難しいコースのため、できるだけ多く周回したかったので、とてもいい一日になりました。今日は、ミディアムとソフトのリアタイヤを試しましたが、どちらもよかったです。ドライコンディションのフィーリングはとてもポジティブです。明日はどんなコンディションになるか分かりませんが、状況に合わせて、引き続きフィーリングを改善するためにがんばらなくてはいけません」

ジャック・ミラー(MotoGP 17番手)
「オーストリアGPでケガをした右手首がまだ完全ではないので、それを思えば今日の結果には満足しています。背中のケガは問題ありません。しかし、右手の骨折は、かなり影響があります。まっすぐな状態でのブレーキングは問題ないのですが、右手首をねじる姿勢のブレーキングでは痛みがありました。今晩は氷で右手を冷やさなければなりません。しばらくマシンに乗っていませんでしたが、スピードにはすぐに慣れたし、明日はさらに前進できると思います。今週はあまり無理をせず、残りのシーズンのためにも、しっかり身体の回復に努めます」

ティト・ラバト(MotoGP 21番手)
「シルバーストーンは、一周の距離が長く、ハイスピードコースです。速く走るためには、本当に大変なコースです。しかし、今日は全力で攻められる状態ではありませんでした。最大の問題はリアのグリップで、明日はこの問題に取り組まなければなりません。今できることは、モチベーションを高く保ち続け、前進することです。リザルトはよくありませんが、今日の問題を解決して、タイムとポジションを上げていきたいです」