レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、ディフェンスの際の走りについて他ドライバーたちから批判を受けているが、自分のドライビングスタイルを変える必要はないと、あらためて主張した。
フェルスタッペンが後ろのドライバーを抑えるため、ブレーキング時にラインを変えることは危険であると、今年しばしば、キミ・ライコネンは発言している。ベルギーGPでも再度この問題が持ち上がり、ライコネンに加えてチームメイトのセバスチャン・ベッテルもフェルスタッペンを非難している。
また、フェルスタッペンはレース後、「ターン1で彼らにあんなことをされた後に、簡単にポジションを渡すわけがない」と、1コーナーでの事故の報復ともとれる発言をしている。
ライコネンはそれに関しても問題視しており「1コーナーで起きたことのせいで何かをしたと言うなら、それは報復だ」と述べた。
「何かの出来事への仕返しに、故意に何かをするなんて、正しいことだとは思わない」
一方、イタリアGPを前に、フェルスタッペンは、ペナルティが出ていない限り、誰が何と言おうと、自分の走り方を変える必要はないと、改めて主張した。
「たとえばズラタン・イブラヒモビッチ(イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドFCのフォワード)のようなアタッカーをディフェンダーに据える? 他の人が『彼はディフェンダーとしての方が優れている』と言ったとして、彼はそれを望むだろうか?」
「彼なら他の人の言うことを聞いたりしないと思う。自分がアタックするのが好きなら、そうするはずだ」
「だから他のドライバーから、『お前はドライビングスタイルを変えるべきだ』と言われるからといって、変えるつもりはない」
「ペナルティが出ていないんだから、何も変える理由はない」
チームメイトのリカルドは、現在18歳のフェルスタッペンは、歳をとるにつれて、いずれは走り方を変えていくと考えている。
「キミの考えは理解できる。でも一方でマックスの気持ちもわかる。彼はコース上で真のファイターとしてレースをしたがっている」とリカルド。
「人はバランスを見つける必要がある。彼もいずれはバランスを見つけるだろう」
「彼はまだとても若い。僕が18歳の時にはまだF1からずっと遠い場所にいた。彼の基本的なところは間違っていない。戦って、自分の立場を確立したい。それは悪いことじゃない」
「僕がF1にデビューした時、クルマがすごく速くて、マシンをどう持っていけばいいのか、理解するのに少し時間がかかった。キミの言うことに異論はない。ただ、僕としては、若いドライバーのことは最初は大目に見てあげたい」
リカルドは、フェルスタッペンは人から批判されることでかえって頑なになっていると思うかと聞かれ、「責められ続ければ、そうなるだろうね」と答えた。
「これから年齢を重ねていくんだ。今は少年から大人の男に成長している過渡期で、あの歳だと、人から指図を受けたがらない。何か指示されれば、当然それに反発するんだ」