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WEC:トヨタのデビッドソンがメキシコを欠場。FPでは6号車が大クラッシュ

2016年09月02日 11:51  AUTOSPORT web

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エクストラFPで第クラッシュを喫したトヨタ6号車のTS050ハイブリッド
WEC世界耐久選手権で5号車トヨタTS050ハイブリッドをドライブするアンソニー・デビッドソンが、テストでの肋骨負傷により、今週末の第5戦メキシコシティを欠場する。

 イギリス出身で現在37歳のデビッドソンは、8月中旬にフランス・マニクールで行われたプライベートテストでクラッシュ。この際に肋骨に怪我を負っていた。

 WEC初開催となるメキシコ・ラウンドに向け、追加のフリープラクティスが行われた木曜日、90分のセッションに臨んだデビッドソンは、この際に体調不良と不快感を訴える。そのため、チームは予防措置として今週末のイベントにデビッドソンを参加させない方針を固めた。

 トヨタのスポークスマンは「アンソニーは基本的には大丈夫だ。もし今週末がチャンピオンシップを賭けた1戦であったなら、彼はコクピットに座っていただろう」と説明する。

「しかし、我々は(9月17日決勝の)次戦オースティンに向けてのリスクを取るようなことはしたくなかった」 

「なぜならテキサスは非常に高温で、必ず3名のドライバーが必要になるからだ」

 さらにデビッドソン本人も、次のように付け加えた。

「ここまで来て、あらゆる方法を持ってしてもドライブできないのは残念だ。レースはできないけれど、でもそれは正しい判断だと思っている」

「今朝はクルマの中で快適ではないと感じたし、とくにオースティンを前にしてリスクを取ることは得策ではないと思った。意味がないことだからね」

 このデビッドソンの欠場により、5号車TS050は土曜日の6時間レースを中嶋一貴とセバスチャン・ブエミのふたりで戦うことになる。

 また、この木曜のセッションでは小林可夢偉/マイク・コンウェイ/ステファン・サラザン組6号車トヨタTS050ハイブリッドにも災難が降りかかる。6号車TS050はサラザンがドライブ中、最終コーナーで激しくクラッシュ。このダメージがマシンのモノコックにまで及んでいたのだ。

 チームは金曜日に行われる予選セッションに向けて、スペアモノコックへの交換を決断。すべての走行セッションをスキップし、現在も復旧作業が懸命に進められている。

 なお、木曜日のフリー走行ではマルセル・ファスラー/アンドレ・ロッテラー/ブノワ・トレルイエ組7号車アウディR18がトップタイムをマーク。2番手にルーカス・ディ・グラッシ/ロイック・デュバル/オリバー・ジャービス組2号車アウディR18が続き、アウディがワン・ツーを記録している。