マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンは、いまやホンダのパワーユニットはデプロイメントの面では他より優れていると語った。
ホンダはパワーユニットに厳しいスパとモンツァに備え、トークンを使ったアップグレードを行った。ベルギーGPでフェルナンド・アロンソは、パワーユニットに繰り返しトラブルが発生し、予選は1周も走れずに最後尾スタートとなったが、決勝では7位を獲得。バトンは決勝はアクシデントでリタイアしたものの、予選では9位に入った。
イタリアGPのFIA木曜記者会見でパワーユニットのアップグレードについて聞かれたバトンは、はっきりと進歩を感じると述べた。
「(決勝では)コーナー4つ分しか走っていないけど、とてもよさそうだから、満足している」とバトン。
「まじめな話、僕らはスパでは大部分の人たちが予想していたよりもいい仕事をしたと思う。他よりも少しダウンフォースを多めにつけていたけれど、決勝でフェルナンドのマシンのペースはとてもよかった」
「ここ(イタリア)に臨むにあたって心強いよ。僕らにとってはこのふたつのサーキットは難しいタイプだが、間違いなく進歩がみられる」
「ホンダは素晴らしい仕事をしてスパにアップグレードを持ち込んだ。ホンダに関しても、シャシーに関しても、大きな進歩が見られるのはうれしいことだ。順調に前進していると思う」
去年、バトンは、パワーユニットの力の差により、他のマシンに対してまるでディフェンスできず、なすすべなく抜かれていくと繰り返し嘆いていた。今年の状況はどうかという質問に対し、バトンは、ホンダの進歩は非常に大きく、デプロイメントの面では全メーカーのパワーユニットの中でベストだと思うと語った。
「こことスパでは戦略がかなり制限される。ストレートで後ろのマシンを抑え切れないからだ。でも今は状況がかなり違う。パワーユニットの面で状況が大きく変わったと思う」
「デプロイメントもかなり進歩した。今、デプロイメントの面では僕らがベストだと思う」
「スパがいい週末だったから、かなり前向きな気持ちでここに来た。先週末はマシンもパワーユニットも感触がよかった」
「本当に競争力が高い状態になるまで、まだ道のりは遠いことは分かっている。でもほぼ毎戦進歩を確認できているのは素晴らしいことだ。マクラーレンは毎戦のように新しいパーツを用意してくれている。ほとんどのチームよりその数は多いと思う。いまもプッシュしている。今年の新パーツで来年役に立つものがたくさんあるからね」
「進歩を感じるのはうれしいものだし、トップ10に入って、さらに上のポジションで戦えると、走っていても楽しい。去年はかなり苦労したことを考えると本当に進歩した」
「でも人は常にもっと上をと願うものだ。6位や7位でフィニッシュすると、いまの僕らの状況からすればそれは素晴らしい成果だけれど、レースで勝ったわけでないのも確かだ。勝つのに慣れていると──もちろん、もうかなり前のことだけど──、またトップに戻りたいと思う。それがチームの目標なんだ」