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ヨウジヤマモトがトップ交代、LVMHベルルッティ前代表の今村英雄が新社長に就任

2016年08月31日 20:03  Fashionsnap.com

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Yohji Yamamoto 2016-17年秋冬コレクションより Image by: Monica Feudi
ヨウジヤマモト社の代表取締役に、9月1日付けでLVMHグループのベルルッティジャパン前代表の今村英雄が就任する。ベルルッティジャパンの立ち上げから約18年間務めた人物で、ヨウジヤマモト社の民事再生から約7年間にわたり代表取締役を務めた大塚昌平は顧問に就任する予定。業績は好調で、今後のグローバル戦略を見据えた決断だという。

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 ヨウジヤマモト社は2009年10月に民事再生手続を開始し、インテグラルとのスポンサー契約に伴ない同社の子会社として新ヨウジヤマモト社が設立。大塚昌平が代表取締役に就任し、インテグラルと共にブランドビジネスの見直しと再構築を図ったことで、毎期2ケタ増で売上を伸ばしてきた。2010年8月期から2016年8月期にかけて売上高は2倍強となる約90億円、利益も10億円を超えるまでに成長。両社による長期的な視野で拡大基盤を築いた。トップ交代の背景について大塚代表は「会社や人のために20年間がむしゃらに務めてきたが、39歳という年齢もあって自分の人生も考えるようになった。大きく利益を生むようになった3年ほど前にヨウジヤマモトは再生から進歩・発展のフェーズに入り、業績が安定している今がバトンを渡す良いタイミングだと感じた」いう。代表取締役を退任後は、ヨウジヤマモト社の顧問として経営のアドバイスを行う予定。
 大塚代表は、国内市場については販売チャネルやターゲット層などセグメントを明確にした戦略に大きな可能性があるとし、また海外の売上げを伸ばすには革小物やアクセサリーといったシーズンレス商品の強化と世界中で価格を一定にする「グローバルプライシング」が同社の今後の課題になるという。ラグジュアリービジネスにおける実績と経験を持つ今村英雄の新体制の元、デザイナーズブランドの次の成長ステージとして日本発のグローバルラグジュアリーブランドを目指す。