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JRC第6戦:雨絡みの高速ターマックで、新井敏弘が今季2勝目

2016年08月31日 10:21  AUTOSPORT web

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新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)
全日本ラリー選手権(JRC)は27日~28日、第6戦モントレー2016 in 嬬恋が行われ、雨絡みの難しいコンディションのなか、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が今季2勝目を飾った。

 5月に行われた第3戦若狭以来のターマック(舗装路)イベントとなったモントレー2016 in 嬬恋は国内屈指の高速ターマックイベント。今年は全16SSが設定され、総SS距離は79.735km、総走行距離は329.497kmで争われた。

 9SSで争われた27日(土)に行われたデイ1は、前日から降る雨の影響からウエットコンディションでの実施となる。オープニングのSS1を制して首位に浮上した新井敏弘は、続くSS2~3でも最速タイムをマークする。

 新井敏弘は、SS4で福永修/竹原静香(ミツビシ・ランサーエボリューションX)に先行を許して差を詰められたものの、SS5で反撃してギャップを5.2秒まで広げてみせた。

 その後の4SSをステージトップとコンマ数秒差で走り抜けた新井敏弘は、デイ1を総合2番手の鎌田卓麻/市野諮(スバルWRX STI)と5.1秒差の総合首位で終えた。総合3番手はSS7、SS9を制した奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)、総合4番手にはポイントリーダーの勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)が続いている。

 翌28日(日)のデイ2は雨は止んだものの、ウエット路面とドライ路面が入り交じる難しいコンディション。首位の新井敏弘は、この日も序盤から好ペースを披露し、SS10で最速タイムを記録。2番手につける鎌田を突き放しにかかる。

 追いかける鎌田も新井敏弘に離されまいと追随するが、SS12で痛恨のクラッシュ。マシンの左フロントを破損してしまい、ポジションを落としてしまった。

 これでリードが広がった新井敏弘は、以降はペースをコントロール。週末を通して、1度も総合首位の座を奪われることなく、今季2勝目を飾った。鎌田のクラッシュもあり、総合2位は奴田原が獲得。総合3位には勝田範彦が続き、ランキントップを守っている。また、SS12でクラッシュした鎌田もラリーを完走し、総合4位を獲得している。

「今回はウエットでもドライでもタイヤとマシンも良かったので、それが勝利につながったと思います」と新井敏弘。「初日はタイヤ選択や自分のドライビング面で悪いところがあり、反省点が多いラリーでした。次のラリー北海道は落とせない1戦なので、全力で頑張ります」と次戦へ意気込んだ。

 JN5クラスはデイ2終盤まで、新井大輝/伊勢谷巧(シトロエンDS3 R3-MAX)が25秒以上のマージンで首位につけていたものの、SS11で規制用に置かれたパイロンにヒット。これにより30秒のタイムペナルティが与えられ、代わって2番手につけていた眞貝知志/漆戸あゆみ(アバルト500 R3T)が逆転優勝を飾った。

 そのほかJN4クラスは石川昌平/石川恭啓(トヨタ86)が、JN2クラスは山本悠太/内田園美(トヨタ86)が、JN1クラスは須藤浩志/新井正和(スズキ・スイフト)が制している。

 また、スーパーGT第6戦鈴鹿に出場しているヘイキ・コバライネンに代わり、SARD with LUCKからJN5クラスに参戦した勝田貴元/足立さやか(トヨタ86 R3)は、SS5後のリエゾン区間でギヤトラブルが発生してしまい、リタイアしている。