世界ラリー選手権(WRC)のWRC2にシュコダから参戦するエサペッカ・ラッピが、トミ・マキネン率いるTOYOTA GAZOO Racingのファクトリーを訪れたことを認めた。
今季、シュコダのワークスドライバーとして2年目のシーズンを戦うラッピ。前戦のラリー・ドイチェランドではキャリア2勝目を上げる期待の若手ドライバーだ。
そのラッピは、今シーズン限りでシュコダを離れ、WRC2からのステップアップを望んでいるとみられており、TOYOTA GAZOO Racingのチーム代表であるマキネンも、2017年ドライバー候補のひとりにラッピの名前を挙げている。
ラッピはすでにトヨタ・ヤリスWRCの極秘テストに参加したとの噂もあるが、これについてラッピ自身が否定。しかし、フィンランド・プーポラにあるマキネンのファクトリーを訪れたことは認めている。
「トミ(・マキネン)に招待されて、ファクトリーに足を運んだ」とラッピ。
「そこからヤリスWRCをドライブしたなんて噂が流れたんだろう。実際にドライブはしていないよ」
「僕自身、トヨタの活動には興味をもっている。ただし、彼らはもっと多くのドライバーにも注意を向けている」
「こればかりは僕が決められるものではない。もちろん、来年(ヤリスWRCを)ドライブしてみたいけどね」
またラッピは、今季限りでシュコダを離れることを認めた。
「シュコダとは2012年の半ばに契約を交わした。あれから4年半近く、同じチームとともにいる。そろそろ潮時だよ」
「そろそろ新しいステップを踏み出して、ドライバーとしての腕を磨く必要があると考えている」
現在、トヨタのワークスシート獲得を目論む若手ドライバーとしては、ラッピのほか、シュコダでチームメイトのティーム・スーニネンやポンタス・ティデマンド、Mスポーツのエルフィン・エバンスらの名前も挙がっている。
彼ら若手ドライバーの起用を妨げる要因となりそうなのが、FIAが来季から導入を検討している新ポイントシステムだ。
新ポイントシステムでは、各チームが3台ずつをイベントに参加させ、より上位につけた2台のポイントがチームポイントとして加算される。そのため、若手よりも経験豊富なベテランドライバーを起用するほうが有利となる。
この新ポイントシステムが採用されるかは、来月開催される世界モータースポーツ評議会(WMSC)で協議される予定だ。