SUPER GT 第6戦 45th International SUZUKA 1000km 鈴鹿1000kmレースで立川/石浦組38号車が今季初勝利! 伊藤/キャシディ組36号車が2位に入りLEXUS RC Fが1-2フィニッシュ
SUPER GT第6戦鈴鹿1000kmの決勝レースが鈴鹿サーキットで行われ、立川 祐路/石浦 宏明組 ZENT CERUMO RC F 38号車が今季初勝利。伊藤 大輔/ニック・キャシディ組 au TOM'S RC F 36号車が2位で続き、LEXUS RC Fは3年連続の1000kmレース制覇を1-2フィニッシュで飾った。GT300クラスでは嵯峨 宏紀/中山 雄一組 TOYOTA PRIUS apr GT 31号車が2位表彰台を獲得した。
8月27日(土)、28日(日)の両日、三重県北部、鈴鹿市に位置する鈴鹿サーキットで、SUPER GT第5戦「45th International SUZUKA 1000km」が開催された。
GT300クラスでは、29台もの車両が走行し上位14台がQ2へ進出するノックアウト方式Q1で、嵯峨の駆る31号車が11番手タイムをマークしQ2へ進出。佐々木孝太がドライブしたTOYOTA PRIUS apr GT 30号車は12番手タイムをマークしたものの、他の車両への走路妨害ペナルティを取られ、ベストタイムを抹消。30号車は27番手、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車は26番手から決勝に臨むこととなった。
ZENT CERUMO RC F 38号車 ドライバー 立川祐路: こんなに疲れた1000kmレースは初めてだ。1周1周、最初から最後まで全開で走り続けた。正直途中疲れも感じたが、この勝つチャンスをものにしなくてはいけないと必死で走った。結果的に勝てたので、頑張った甲斐があったという思いだ。去年から石浦という最強のパートナーを得て、一緒に戦ってきたのになかなか勝てそうで勝てず、という状況が続いた。そういう意味でも、今回勝てて本当に良かった。
ZENT CERUMO RC F 38号車 ドライバー 石浦宏明: チーム・セルモに来て、スーパーフォーミュラではチャンピオンを取らせてもらったが、GTではなかなか勝てず、立川さんと組んで勝てていないというのは自分の中でもプレッシャーになっていたし、何とか早く勝ちたいと思っていたので、やっとその日が来て嬉しい。昨日の予選の後、立川さんがすごく悔しそうで、明日絶対に挽回すると予選直後から言っていて、その言葉通り最初のスティントでいきなりトップに立ってくれた。あの気迫を見て、自分もクルマ以上のパフォーマンスを出すような走りをしたいと思っていた。後続の追い上げも凄かったが、引き離すよりも絶対に競り勝つんだという気持ちで最後まで走った。とにかく結果が出せて本当に良かった。
au TOM'S RC F 36号車 ドライバー 伊藤大輔: 予選でちょっとパフォーマンスが悪かったが、結果的にここまで巻き返して、ほぼトップ争いが出来たので、そういう意味では満足している部分もある。しかし、3連覇がかかっていた車として、どうしても勝ちたかったのに届かなかったという意味で正直悔しいし、複雑な気持ちだ。ニック(キャシディ)もスタートから頼もしい走りをしてくれて、自分たちの車のパフォーマンスが良いことを確認出来、レースペース的には自信を持って挑めたので良かった。雨が降ったり止んだり、運転する方は結構どきどきしたが、今年初表彰台という意味では良いステップになったレースだと思う。まだまだポイント面ではトップに届いていないが、それでもこの暑い鈴鹿できちんと結果を出せたことを自信に、次のタイでは予選から前のポジションを狙い、主導権を握ったレースで勝ちたい。
au TOM'S RC F 36号車 ドライバー ニック・キャシディ: 自分の最初のスティントは、1周目から2台パスでき、良いスタートが切れた。その後はとても長いレースだと自分に言い聞かせてペースを保とうとしたが、周りが最初からすごくアグレッシブなので驚いた。伊藤選手も順調な走りでポジションを上げてくれて、私の2度目のスティント時に勝てると思った。3度目のスティントのアウトラップは、これまでにないほど全てを出し尽くして走り、トップに立てた。その後雨に見舞われたが、GTのスリックタイヤで雨の中を走るのは初めての経験で、経験豊富な立川選手に追い上げられてしまった。とにかくコースオフしないように安全重視で走り続けた。こんなに長いレースで、(伊藤)大輔という素晴らしいパートナーと一緒に戦えて本当に良かったし、多くの経験も積めた。次戦のタイは初めてだが、前戦富士ではLEXUS勢最上位だったし、SUGOではペナルティまでは首位を争うなど、この3レースは調子がいいのでその勢いを活かして臨みたい。GTで初めての表彰台は嬉しいが、1000kmも走って1.2秒差で勝利を逃したという意味では残念でもあるし、複雑な気分だ。
TOYOTA PRIUS apr GT 31号車 ドライバー 嵯峨宏紀: スタートのウェットタイヤ選択は、路面がもっと濡れていると思って安全重視で選んだのだが、完全に間違いだった。我々は4ストップでも行けるほど燃費が良かったので、最初短めでもいいからとウェットを選んだのだが、思いの外乾いていた。被害を最小限にすべくすぐにピットインしたが、かなりタイム差が開いてしまった。セーフティカーが入ってくれたおかげで助かった部分もある。もし最初に正攻法のタイヤを選んでいたら、ピットインの前にセーフティカーが入ってしまったかも知れず、そういう意味では運も良かった。次戦タイは、過去プリウスとの相性が良いとは言えないが、去年から今年にかけてプラッシュアップしてきた部分がどのくらい効を奏するか、自分の中でも楽しみだ。
TOYOTA PRIUS apr GT 31号車 ドライバー 中山雄一: スタートで我々だけが取ったタイヤ選択が裏目に出て、ほとんど昨日の予選をやってないような位置まで落ちてしまったが、そこからは濡れていても乾いていてもタイヤのパフォーマンスはとても良く追い上げることが出来た。今回3レース分ノートラブルで走り切れたので、長いレースでも最後までハイペースで攻めきることが出来るクルマをメンテナンスしてくれたチームの皆さんに感謝している。僕も嵯峨選手もベストを尽くして、大きなミスなく最後までクルマのパフォーマンスを100%引き出して走ることが出来た。最後は雨も味方してくれて2位と、今週すごく良い流れで終えられたので、率直に嬉しい。次戦のタイも去年のレース後半はペースが良かったので、今日の流れが維持できればと思っている。