スーパーGT第6戦・第45回インターナショナル鈴鹿1000kmの決勝レースがスタート。開始から2時間が経過し、スーパーGT300クラスはグッドスマイル 初音ミク AMGが予選7番手からトップに立っている。
朝から強い雨に見舞われた鈴鹿サーキット。午前中に行われたFIA-F4選手権の決勝やポルシェカレラカップではセーフティカースタートになるほどの雨量だったが、ピットウォークの頃から雨が止み始め、依然としてウェットコンディションは続くものの、路面は少しずつ回復へと向かっていった。
20分間のウォームアップ走行では、SUBARU BRZ R&D SPORTがトップタイム。前日の予選でQ1敗退を喫したARTA BMW M6 GT3が2番手タイムをマークした。ポールポジションのUPGARAGE BANDOH 86はセッティングの最終確認にセッションを費やしたのか、下位に留まった。また、Studie BMW M6はスタート直前にリタイヤ届けを提出。決勝レース出場は叶わなかった。
スタート進行の間に路面が乾き始めたため、グリッド上でほとんどの車両がスリックタイヤにチェンジ。上位陣では31号車 TOYOTA PRIUS apr GTがレインタイヤのままでレースがスタートした。
1コーナーをトップで通過したのはUPGARAGE 86の中山友貴。31号車プリウスの嵯峨宏紀も喰らいつくが、周囲がスリックタイヤを履いているのに対し、唯一レインタイヤで挑んたことが響いたのか、ペースダウンしてしまい、代わってSUBARU BRZ山内英輝が2位浮上に浮上した。
31号車プリウスは3周を終えて早々にピットイン。スリックタイヤに交換しドライバー交代も行ってコースに復帰し、後方からの追い上げる戦略を取る。
UPGARAGE 86対SUBARU BRZの争いは一時1秒を切るまで接近するが、決定的なチャンスは訪れず、両者第2スティントへ。先にピットへ向かったのはSUBARU BRZだが、同時にピットアウトとなったGAINER TANAX GT-Rが、コース復帰直後のSUBARU BRZと接触してしまう。
スピンしたSUBARU BRZはすぐに体勢を立て直し走行は続けたもの5番手までポジションを下げてしまった。
SUBARU BRZの後退でリードを広げたUPGARAGE 86は、28周を終えてピットイン。第2スティントを担当する山田真之亮も、上位陣のピット作業が終了すると再びトップに復帰。
後方とのギャップを約18秒に広げていたが、予選7位からスタートし、この時点で2番手まで追い上げている初音ミク AMGの谷口信輝が、1周につき1秒近くギャップを削り、50周を迎えた時点で7.1秒差まで詰め寄った。
さらに、このタイミングで南コースの方向から大粒の雨が落ちてくる。一瞬の通り雨で大きく路面コンディションが変わることはなかったが、これを機に初音ミク AMGがUPGARAGE 86との差を一気に詰める。そして53周目、最終コーナーで並びかけると、ホームストレートで逆転し、トップを奪ってみせた。
56周を終えた時点の順位は、初音ミク AMG、UPGARAGE 86、シンティアム・アップル・ロータス、VivaC 86 MC-Excellence Porsche、LEON CVSTOS AMG-GTというトップ6となったが、スタートから2時間を経過し、初音ミクAMG、UPGARAGE 86の2台はルーティンのピット作業へ。そのほかのGT300勢も続々と2度目のルーティンピット作業に入り始めている。